そういう意味では、民クルは民謡をぐっと身近にする存在であると同時に、わたしにとってラテン音楽の紹介者でもありました。一粒で二度美味しいとはまさにこのことではありませんか。
その後、クンビアというキーワードを再び意識したのは、ロス・ビッチョスというロンドンのバンドに出会ったときのことです。デンジャー・マウスか誰かのプレイリストに入っていたのがキッカケとなり、その存在を知ったと記憶しています。曲は「Pista(Great Start)」だったと思われます。
気になってMVを見てみると、このトロピカルなエレキインストを演奏しているのが、タランティーノの監督の『デス・プルーフ』から飛び出して来たかのような風体の女性たちだったことに衝撃を受けました。わちゃわちゃしていてとても楽しそうです。あまり気取った様子がありません。それでいて野暮ったくもない。そこにぐっときました。