トランプ逆転を信じた、陰謀論「Qアノン」信者の落胆と困惑 

2021年1月16日、ネバダ州カーソンシティで「トランプJFK JR.」と書かれた旗を手に歩くQアノン信者 バイデン大統領の就任式を前にトランプ支持者らは州都に集結したが、群衆の数は小規模のまま。(Photo by Ty O'Neil/SOPA Images/LightRocket/Getty Images)



「2021年は栄光の年になるだろう。これは静かなる戦争なのだ」

トーラー氏は落胆したQアノン信者とその他周辺グループの交配を大きな脅威とは見ていない。前者は他とは一線を画すイデオロギーをもつ、独自のグループとみなしているからだ。「私はTelegramユーザーの多くがQアノン目的で集まっているだけだと思っています。たとえば、Q目的で4chanや8kun――Qが投稿していた掲示板サイト――を利用していたベビーブーマー世代や中年の主婦が、その他多くの掲示板に足を踏み入れたりはしないでしょう」と彼は言う。だがコンテンツ規制のガイドラインが緩やかで、個々のスレッドへの讃歌が容易なことから、「Telegramは、控えめに言っても、ずっと敷居が低いです」。 同氏の予想では、仮にコミュニティ内部で分裂が起きる、あるいは落胆したハードコアな信者がムーブメントから脱落したとしても、Qアノン支持を自称する人物が議員に当選し、今年初めには反人身売買運動#SaveTheChildrenがソーシャルメディアで定着したことをふまえれば、今後Qコミュニティはさらにメインストリーム化しかねない。

「それまで外部の扇動的運動とみられていたティーパーティ運動を共和党が取り込んだように、Qの大枠――中核ではなく、「ソフトな」部分――は次の大統領選で共和党内部に浸透するでしょう」と同氏は予測する。「(3年ほど)前までは、生粋のQ支持者が選挙に当選するなんて想像もできませんでしたが、今じゃ議会も含め、あちこちで当選しています。預言や終末が訪れませんでしたが、こうした政治的勢力は幾分形を変えながらも、衰える兆しは見えません」。グリシャム氏も同じように、コミュニティ内にたぎる怒りが引き金となって、おそらくは地方レベルまたは州議会で抗議活動が増えるだろうと予測している。「『戦闘には敗れたが、これからも戦い続ける』といった気風をひしひしと感じます」

Telegramの中でも14万2000人以上の購読者を抱えるチャンネルの投稿も、これを物語っている。「2021年は栄光の年になるだろう。これは静かなる戦争なのだ」

from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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