中島みゆき、2021年に聴くべきセレクションアルバム 瀬尾一三とともに振り返る

ホームにて / 中島みゆき

田家:続いて11曲目「ホームにて」。1977年発売3枚目のアルバム『ありがとう』に収録されていて、1977年のシングル『わかれうた』のB面でした。「時代」から「ホームにて」の流れがまた……(笑)。

瀬尾:「時代」という大きなテーマから、駅のホームに行く、この場面転換もいいじゃないですか。

田家:1975年から1977年という時代的な転換も、当時から聴いていらっしゃる方々は、その頃に帰っていけるような気持ちになりますね。

瀬尾:「時代」のアレンジを現代風にしてしまったので、「時代」では当時に戻れなかったかもしれないですけど、この「ホームにて」で当時に戻ってください(笑)。

田家:改めて過去のコンピレーションを見ていたら、この曲は最初の『Singles』にしか入っていないですよね。よく本作に入れてくれました。僕もすごく好きなんです。

瀬尾:僕も好きです。この福井崚さんのアレンジが好きで、手が付けられない曲です(笑)。

田家:曲の舞台が本当によく見える。歌の中の舞台は東京でしょうけど。

瀬尾:でもこれは聴く人の一番印象に残っている駅のホームでいいんじゃないでしょうかね。

田家:去年のラストツアー「結果オーライ」は、この後どうなるんでしょうね。

瀬尾:本当は状況が好転すれば再開したい気持ちはあるんですけどね。

田家:みゆきさんのことだからと言えば変ですけど、状況が変わったとして同じことを繰り返すだろうかと。もし行われるとしても、ラストツアーのセットリストではなくなるのかなと思うんです。

瀬尾:それをどう取り入れて自分の中で処理していくのか、その辺は彼女次第で僕らにも分からないことですね。

Rolling Stone Japan 編集部

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