中島みゆき、2021年に聴くべきセレクションアルバム 瀬尾一三とともに振り返る

田家:今月、2021年1月の特集は中島みゆき。去年の12月には、セレクションアルバム『ここにいるよ』が発売になりました。2021年最初の特集はこの2枚組セレクションアルバム『ここにいるよ』の全曲紹介です。今週も、ゲストに1988年以来のパートナー、プロデューサー、アレンジャー、音楽監督の瀬尾一三さんをゲストにお迎えしております。よろしくお願いいたします。

瀬尾一三(以下、瀬尾):よろしくお願いします。

田家:今週はこのアルバムのDIsc1エール版の後半を紹介していこうと思います。先週は7曲目の「瞬きもせず」まで紹介しました。「瞬きもせず」には、僕たちはみんな一瞬の星で終わったしまったという歌詞がありました。

瀬尾:地球や宇宙から見たら、一瞬の出来事ですしね。

田家:その一瞬を皆一生懸命に生きているんだ、と。そういう人たちに対してのエールのアルバムでもあります。後半の紹介に入る前に、改めて1曲目をお聴きいただきましょう。

空と君のあいだに / 中島みゆき

田家:この曲は、ここにいるよという歌詞の曲ですが、ここにいるということをリスナーやファンにどう伝えるかということの中で、去年は配信ライブという形での試みがありましたが、それについてはどうお考えなのでしょう?

瀬尾:昨年のクリスマス前くらいに打ち合わせをした時に、配信という形を取るのかツアーという形を取るのかということで迷っていましたよね。でも、僕の本心としてはやっぱり中島みゆきのライブを見てほしいんです。配信ではもったいない感じがしていて。会場に行って、あの空気感や鳥肌感、そして彼女の歌声や演奏を空気や肌で感じてほしいんです。配信という形が、中島みゆきには果たして合うのだろうかというのは正直感じますね。

田家:なぜラストツアーの1曲目が「一期一会」だったのかと考えると、やっぱりその場で彼女の歌を聞いていただきたいと思うのは私も同感です。

Rolling Stone Japan 編集部

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