浜田省吾、2000年代以降の作品とライブ音源を水谷公生と振り返る



田家:2001年のアルバム『SAVE OUR SHIP』の中から「...to be "Kissin’ you"」。テクノ色のあったアルバムの中では、尖ってタイトなロックンロールでありました。先週のゲストの映像作家・板屋宏幸さんがこの曲のギターはかっこいいですねって話をしていましたよ。

水谷:曲の頭のリズムカッティングは浜田さんなんですよ。彼は元々ドラマーなのでグルーヴ感がすごくあるし、これは僕が投げたんです。自分でやってよということで(笑)。やっぱり歌とすごく合っているのでノってきますよね。

田家:ギタリストに言われたらね(笑)。

水谷:ロックってやっぱりワイルドで、更にセクシーなものだと思うんですよ。歌詞もそうですが、色々な表現の中に大人のセクシーさがあるし、何よりも浜田さんの歌はかっこいいですよ。

田家:今日敢えて『SAVE OUR SHIP』に触れた方がいいと思った理由がありまして。一つは、Fairlifeは水谷さんのスタジオの名前でもありますが、今作はそのスタジオで作られたアルバムだったということ。そしてもう一つは、このアルバムの発売日が2001年8月なんです。1998年から2002年まで浜田さんのライブツアーON THE ROAD 2001がありまして、198公演もあった。そのツアーの最中に出たアルバムだった。ツアーの前半はON THE ROAD 2001 "THE MONOCHROME RAINBOW"、2001年からON THE ROAD 2001 "THE SHOGO MUST GO ON"とタイトルが変わっているんです。しかも、その合間を縫って始まったのが、ファンクラブツアー「100% FAN FUN FAN」。色々なことがこのアルバムの前後で始まってる。なので、今週はこのアルバムに触れようと思いました。そしてこのアルバム全12曲のうち、11曲は水谷さんのアレンジでしたね。これはどういう始まりだったんですか? 水谷さんがスタジオを作られたことを浜田さんが聞いて、だったらそのスタジオで一緒にやってみようかという話になったとか。

水谷:そうですね。アルバムの話の前に西麻布の交差点でバッタリ鉢合わせしたんです。浜田さんは仕事終わりでスタッフの方といた時で、僕が「久しぶりだね、クラブ行こう」と言ったら、皆驚いて。

田家:いきなり(笑)。そこで会って近況やスタジオ作ったんだよっていう話をしたという。

水谷:それはもうちょっと経ってからですけどね。

田家:もちろん色々考えてアルバムになったんでしょうけどね。水谷さんが『SAVE OUR SHIP』から選ばれたもう一曲。この曲はアルバムの先行シングルにもなりました。

Rolling Stone Japan 編集部

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