高良健吾が語る、自由な生き方とこだわり 「ライフスタイルを作るってクリエイティブ」

服を選ぶときはいつも、シルエットで決めているという高良。20代の頃からNEIGHBORHOODやTENDERLOIN、WTAPSなど、シルエットが好きな日本のストリート・ブランドを愛用しているそうだ。

「服に興味を持ち出したのは中学生の頃で、当時は裏原全盛期。『CHOKi CHOKi』という雑誌が大好きで、高校生の頃は“チョキチョキ系男子”に憧れて、腰にスカーフを巻いたりしていましたよ(笑)。でも、やっぱり一番カッコいいのはTシャツにパンツ、そこにシャツを1枚はおるくらいのシンプルな着こなしかな。そういう意味でもシルエットは大事。昔からゆるいシルエットが好きですね」

そう言ってタバコに火をつける。漫画『ろくでなしブルース』の前田太尊に憧れ、最初はラッキーストライクを吸っていたが、アメリカンスピリットを経て現在はピースを愛煙している。

「ピースに替えてから1年くらいかな。名前もいいし(笑)、香りも自分にあっている気がします。おじいちゃんがタバコを吸っていたんですよ。ハイライトを1日2箱吸うほどのヘビースモーカー。お婆ちゃんからは、しょっちゅう吸い過ぎをたしなめられていたけど、『吸いたいもんを吸ってなんが悪い!』と言って止めようとしなかった。それで93歳まで生きちゃいましたからね(笑)。好きなものを我慢することの方が、体には悪いと思って僕も吸い続けています。で、タバコといえばコーヒー。これはもう黄金セットですよね。朝、自分で煎れる時もあるし、いろんなコーヒーを試します。最近友達がプレゼントしてくれた、下北沢にある『筋金珈琲焙煎所』の豆がすごく美味しかったな。外で飲むのも大好きで、近所に朝7時からオープンしている喫茶店があるのですが、そこは毎日のように行っていますね。ほぼ日課になっています」


Photo = Mitsuru Nishimura

音楽好きとしても知られる高良。ライブハウスやフェスなどで、筆者もたびたび彼を見かけたことがある。最初に好きになったバンドは、中2の頃にバンドをしていたクラスメイトから聴かせてもらったGOING STEADY。当時、恋をしていた高良は彼らのロマンティックな歌詞世界に自分自身を投影させていたそうだ。

「バンドをしている友人が当時から多くて。地元のライブハウスに昼間から通っていました。僕ですか? 僕はバンドをやったことも、楽器を演奏したこともないですね。やろうと思ったことはあるけど、ただ思っただけ(笑)。あ、でもラップのリリックは書いていました。それを友人に送ったのは黒歴史ですね(笑)。最近よく聴いているのは、踊ってばかりの国やGEZAN。どちらもライブがめちゃめちゃカッコよくて。ヒップホップは、同い年のS.L.A.C.K.やC.O.S.Aをずっと追いかけています。どのアーティストも、自分たちの言葉や生き方に責任を持っているところが好きですね。たとえ自分とはかけ離れた世界の話だったとしても、そこに嘘がないから魅きつけられるし、共感するんですよね」

Photo = Mitsuru Nishimura

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