旧三部作『スター・ウォーズ』ボバ・フェット役ジェレミー・ブロックが逝去

ハリウッド・リポーター誌によると、ブロックはスター・ウォーズファンのお気に入りのキャラクターとなった。彼の片親違いの兄ロバート・ワッツは『スター・ウォーズ』のプロデューサーで、当初すでに完成していたコスチュームに体型がフィットする人を見つける必要があった。2015年のAMAのインタビューでブロックは「ジョージ・ルーカスが『いらっしゃい。大きな役柄じゃないけど、きっと楽しいはずだよ』と言ってくれたのを覚えているよ」と語っている。

11月29日に85歳で他界したダース・ベイダー役のデヴィッド・プライズと同様に、ブロックは自分の肉体を使ってボバ・フェットらしさを表現した。ボバ・フェットの動きのパターンは、マカロニ・ウエスタン映画でクリント・イーストウッドが演じたガンマンの動きを元に作ったと、何年も後に彼自身が認めている。そして、マンダロリアンはキャラクター自体がウエスタン映画からインスピレーションを得たものだった。

映画出演後のブロックは、引退する2018年までスター・ウォーズファンのコンベンションで常にファンの支持を集める主要キャラクターであり続けた。「1979年、私は帝国の逆襲のセットに呼ばれてボバ・フェットを演じた。あの日以来、私の人生はその前とはガラリと変わり、素晴らしいものとなった。何世代にもまたがる多くのスター・ウォーズファンをインスパイアする機会を得たことは幸運以外の何ものでもない」と、引退の際にブロックが書き綴っている。

“マンダロリアン鋼”製アーマーに身を包む役以外でも、80年代007シリーズ作品『007/ユア・アイズ・オンリー』と『007/オクトパシー』、テレビのSFシリーズ『ドクター・フー』にも出演。また、マスクを外したキャラクターとして『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』でキャプテン・コルトンを演じた。さらに、2002年の『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』の製作中には、前作で若きボバ・フェットを演じた俳優ダニエル・ローガンと友人になった。

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そのローガンがInstagramに次のように投稿した。「ジェレミー・ブロックが逝ってしまったとみんなに伝えるだけで涙ぐんでしまう。伝説のあなた、安らかに眠れ。あなたが教えてくれたこと全て、僕は絶対に忘れない。永遠にあなたを愛するよ。あなたのいないコンベンションは以前とは別物になるだろう。常にフォースがともにあらんことを」と。

ブロックは2015年のインタビューでボバ・フェットの魅力をこう語っている。「思うに、一番の理由はあのコスチュームにあるんじゃないかな。あのコスチュームを着た初日を覚えている。鏡に映った自分を見て『うん、これ、いいね!』と思った。その後どんなことが起きるのか自分でも予測できない何かが、あのコスチュームにあったということだ。それにボバ・フェットにはガジェットもあるし、ジェットパックもあるし、ニーパッドもある。私だけじゃなくて、ボバ・フェットというキャラクターが魅力的なんだよ。彼にはシリアスな側面もあるしね」

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Translated by Miki Nakayama

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