全米のセックスワーカーを敵に回した18歳女性の「嘘」

17歳の時にポルノ業界に入るよう「操られた」と主張

Imperialのページのコメント欄には、ローリングストーン誌が取材していない少なくとも2人の元同級生が、この疑惑についてやはり指摘している。Imperialはこれらのコメントに直接リアクションしていない。中にはImperialがTikTokでこうしたユーザーをブロックし、似たようなコメントをいくつも削除していると主張する投稿者もいる。

またルナさんの話では、Imperialは他にもささいな嘘、たとえば誕生日でもないのに友人を家に呼んで誕生会をしたこともあったという。別の元友人(プライバシー保護のため、本人の希望により匿名)によれば、私の家は雑誌に載ったのよ、有名人がしょっちゅうやってくるのよ、とImperialから聞かされたことがあったそうだ。その元友人がImperialの母親にこの話を尋ねると、母親は家が雑誌に載ったことはないと否定した。「(Imperialは)ほんの冗談よ、と言っていましたが、当然嘘だとバレました」とその友人は語った(中学時代の同級生ザオさんは、どの雑誌だったかは思い出せないものの、Imperialの家が何かの雑誌に載っていたのを実際に覚えていた)。Imperialの訛りに関しては、ローリングストーン誌が取材した5人の元同級生全員が、言語障害があるなど一度も聞いたことがないと答えた。

インターネットで大勢のフォロワーを抱える人間が、知名度を確立するために話を盛ったり、経歴を誇張してでっちあげることはそれほど珍しくもない。Imperialがついたとみられる嘘の多くは若気の至り、あるいはネット上で注目を集めたがる若者の願望として済ませることもできるだろう。だがローリングストーン誌が取材したセックスワーカーや元同級生は、最新のTikTok動画でImperialは一線を越えたと感じている。彼女は経歴のつじつまが合わない部分を説明するために、真実か否かはさておき、ポルノ業界に関するもっとも悪質な誤解を強調するような穏やかならぬ話をでっちあげた。

Imperialは動画の中で、17歳の時にポルノ業界に入るよう「操られた」と主張している。本人の主張によれば、15歳のときに出会ったある人物から、自分のために踊ってくれと言われたそうだ。その男はやがて彼女を友人の家へ連れて行き、彼女は金と引き換えに彼らの前で踊った。だが、プライベートパーティを本職にするようになったのは17歳になってからだと本人は言っている。「未成年だったから、いいように利用されたの。ストリッパーになるよう操られたの」と彼女は動画の中で語り、今も業界に残っているのはこの仕事が好きだから、大金を稼ぐ唯一の方法だからだ、と付け加えた。この動画を最後に、彼女はもう一週間以上動画を投稿していない。

Translated by Akiko Kato

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