氷室京介の2000年代から2016年「LAST GIGS」までを語る

氷室京介




田家:思わず笑みが溢れるくらいのカッコ良さですね。これを選ばれた理由は?

子安:これは先ほどもお話しましたけど、この時期にGLAYさんとのコラボが本当に自然な形で成立して、作品という形になったということがとても嬉しい事件で。それで選ばさせてもらいました。

田家:作詞がTAKUROさんで、演奏がGLAY、ドラムには氷室さんとGLAYの両方を担当していたToshi(永井利光)さんが参加されていました。この曲はずいぶん前に氷室さんが書いて、形になっていなかったと。それでTAKUROさんなら歌詞を書いてくれるのでは、GLAYだったら形になるのではないか、ということで依頼した。子安さんの中で、BOØWYとGLAYの似ているところと違っているところはどんな風に思われてますか。

子安:GLAYとは流れの中で繋がっているバンドですけど、BOØWYとそれぞれ見事に一つのバンドを作り上げていているんで、あえて比べる対象でもない気がしますね。

田家:GLAYのビートとBOØWYのビートって違いますよね。

子安:リズムってボーカリストが作ってるんじゃないかなと思ってるんですよ。氷室さんの誰にも真似できないビート感とGLAYのTERUさんの持ってるビート感ってやっぱり違いますもんね。

田家:本人たちじゃないと分からないものがあると思いますが、明らかに違う。でもこんな風に一緒になることもあるという曲、「Say something」でした。





田家:2010年発売12枚目、50歳になった時のアルバム『"B"ORDERLESS』からの一曲。前作『IN THE MOOD』から今作に至るまで色々なことがありました。ベストアルバム『20th Anniversary ALL SINGLES COMPLETE BEST JUST MOVIN’ ON 〜ALL THE-S-HIT〜』では、KAT-TUNに書いた「Keep the faith」や新曲「Be Yourself」、「Lover’s Day -20th Anniversary Special Arrange Version‐」が収録されていて。矢沢永吉さんの還暦記念東京ドーム公演に飛び入りしたりして、このアルバムに繋がりました。今作にはミュージシャンやアレンジャーに新しい人がかなり加わってましたね。

子安:このアルバムには、私の下で現場ディレクターをやってた阿部くんという人がついたんですが、氷室さんの中でも新しいスタッフが入ってきてた時期なんだろうなと思いましたね。

田家:ギタリストにはYTさんが加わって。彼の存在は大きかったでしょうね。

子安:阿部さんからもそういう話は聞いていて、環境によって新しい刺激を受けて新しい物を生み出すのはものすごく良いことだなと思いました。

田家:クイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジのサポートメンバー、アラン・ヨハネスさんがアレンジで加わったり、レッド・ホット・チリペッパーズのドラマー、ジャック・アイアンズさんが参加していたり、アダム・ランバートの「Time for Miracles」のカバーもあって。当時のインタビューで、日本でこれが受け入れられるだろうか、という発言もあるんですよね。

子安:本人もここまでやって良いのかっていう想いもあったと思うんですけど、そこまで振り切ってるから良いというか。中途半端じゃない、その振り切り方が受け入れられてるんだろうなと思いますよ。

田家:洋楽をカバーする時に、息子さんに感想を訊くんだそうです。息子の方が俺よりロック詳しいんだけど、息子もかっこいいって言ってくれたから嬉しかったっていう話もありました。

子安:実際に聴いてくれる若い世代が、理屈じゃなくてかっこいいと思ってくれるかどうかってすごく大事なことですよね。

田家:向こうのロック・ステーションで流れてるような曲に混ざって遜色がないかどうかというのも、一つの目安になってるという話もありました。今作から子安さんが選ばれたのはこの曲です、「BANG THE BEAT」。

Rolling Stone Japan 編集部

タグ:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE