氷室京介の2000年代から2016年「LAST GIGS」までを語る

氷室京介




田家:この曲を選ばれたのは?

子安:氷室さんがご自身の中でかっこいいと思われるものをストレートに表現して、日本のマーケットではどう受け取られるのか? という投げ掛けがあったのかなという感じがして。特にこの楽曲が、当時の氷室さんから考えると実験的でもあったでしょうし。すごく残った曲ですね。

田家:森雪之丞さんの朗読が入っている箇所もありましたもんね。

子安:森さんというキーマンが、この時期から共同作業していくわけですね。

田家:子安さん自身は、森雪之丞さんとお付き合いがあったんですか?

子安:私は何回か一緒に仕事をさせていただいたことがありました。

田家:他のアーティストと組んだ時と氷室さんと組んだ時で、森雪之丞さんの言葉の質感が全然違いますもんね。

子安:森さんは色々な引き出しをお持ちですけど、氷室さんにはこの引き出しを開けるべきだっていうものを見事に出してきてますね。

田家:このアルバムを携えた2003年のツアー「KYOSUKE HIMURO TOUR 2003 "HIGHER THAN HEAVEN」のアンコールで、氷室さんが歌えなくなったんですよね。「CLOUDY HEART」の時に、「プロモーションもやらずにロサンゼルスで好き勝手にマイペースでやってるだけなのに、こんなに集まってくれて」と涙ぐんで歌えなくなってしまった。あの涙をどう思いました?

子安:音楽をずっと続けてきて、アメリカに行ってしまえば皆は俺のことを忘れてるだろうと。でも、一番大事にしてきたファンとの信頼関係を作っていくんだ、途切れさせないんだと、ツアーのステージでご本人が感じられたんじゃないでしょうか。

田家:特に『FOLLOW THE WIND』は日本のメインストリームの音楽とはかなり違う、尖った音楽だったわけです。それでもこんなにファンが集まって支持してくれているということで、感極まった。お聴きいただいたのは、子安さんが選ばれた曲「RAP ON TRAP」でした。

Rolling Stone Japan 編集部

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