献金効果が劇的アップ? トランプ陣営のサイトに現れるポップアップは誇大広告か

2020年11月26日、感謝祭の日にワシントンDCホワイトハウスで陸軍兵士とのビデオ会談にのぞむドナルド・トランプ大統領(Photo byPatrick Semansky/AP Images)

トランプ米大統領の選挙陣営が開設しているウェブサイト「DonaldJTrump.com」に現在ログインすると、「1000%サービス期間延長! 今すぐ献金を」というポップアップ広告が現れる。

興味をそそられるサービスだ。一体何が1000%なのか? クリックするとWinRedという献金ページに飛び、制限時間以内に寄付するよう呼びかけられる。

【画像】謎の「1000%サービス」

「期間延長!」という宣伝文句が踊る。「選挙を守るために、トランプ大統領にはあなたが頼りです、そこで大統領のリクエストにより、次の献金向けに1000%サービスを延長しました。このサービスは1時間以内です、お急ぎください。金額は問いません、今から1時間以内に献金してください、そうすればあなたの献金の効果が1000倍にアップします!」

デフォルトの献金額は250ドル。「最終的な効果」は2750ドルになると謳われている。だが、「あなたの献金の効果」を2500ドルもアップさせるのは誰か? それは献金者自身だ。

表示されるページにはチェックボックスが2つ設けられている。ひとつは、毎月250ドルを継続して献金します、というもの。もうひとつは、12月13日に追加で250ドルを自動的に献金します、というものだ。だが同意内容を説明した文言は、「選挙の正当性を守ろう!」「民主党からアメリカを救え!」と太字で大きく書かれた謳い文句の後に、細い字でこう書かれている。

トランプ大統領「民主党は今回の選挙を盗み取る気だ! いまだかつてない不正が行われるのは火を見るよりも明らかだ! 投票日以降も選挙結果を守り戦い続けてゆくための資金を確保できるよう、皆さんのお力が必要です。今すぐ立ち上がり、選挙の正当性を守ろう!」(毎月継続して献金する)

トランプ大統領「選挙結果を守るための資金を確保できるよう、皆さんのお力が必要です。我が国の選挙を左派の連中に侵させてはなりません!」(12月13日に自動的に250ドルを追加で献金する)

しかも手間を省くためになのか、最初からチェックボックスにはチェックが入っている。

ざっと計算したところでは、12月に支払う2回目の250ドルと月々の250ドル×10カ月分で、ようやく最終的な2750ドルに到達することになる――ユーザーがチェックボックスのチェックを外して、オプションを解除しないかぎりは。

ニューヨーク・タイムズ紙によると、トランプ大統領が選挙後に集めた献金は12月5日時点で1億7000ドルにのぼるが、具体的な内訳は分かっていない。トランプ大統領の献金募集メールを追っているTwitterアカウントによれば、トランプ陣営は11月に約500通のメール、1日平均16通以上のメールを送信している。ジョー・バイデン陣営のデジタル部門主任、ロブ・フラハーティ氏はTwitterでこれを批判。トランプ大統領の駆け込み献金集めは「はっきり言って詐欺だ」と述べた。

from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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