氷室京介の充実期、1990年代後半の作品を振り返る



田家:この曲を選ばれたのは?

臼井:純粋に好きでした。『MELLOW』というアルバムは、バラードアルバムというよりもメロウなものが多かったというイメージですね。

田家:当時の氷室さんのインタビューでは、「自分にないものを突き詰めていったアルバム」とお話ししていました。ビート系の曲との距離感は意識しながら作った曲でもあるんでしょうし、日本でイメージしていた氷室さんとアメリカに行かれて現地のミュージシャンと作った曲の距離はどう感じていましたか?

臼井:僕が感じるのは、ミディアムなナンバーやバラードの作り方が変わったなというイメージがすごく強いです。彼の中にあるビート系のノリは、日本にいる時から特別な才能がある方で最高なのですが、ミディアムナンバーとかさっきの「堕天使」なんかの作り方は変わってきたのかなと思います。

田家:2000年になると、ご家族も皆向こうに移住されていますよね。向こうにシフトして行く時はどうご覧になっていました?

臼井:それが作品にもすごく影響が出てきていて。ビッグネームであるだけに日本にいると色々なことで苦労されることが、ロサンゼルスに行くと少ないじゃないですか。そういう意味でも、すごく精神的にも良かったんじゃないかと思います。

田家:2000年には、アルバム『MELLOW』と『beat haze odyssey』の二枚が出ています。次は『beat haze odyssey』の方から、2001年1月1日に出たシングルをお聴きいただきます。

Rolling Stone Japan 編集部

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