氷室京介の充実期、1990年代後半の作品を振り返る



田家:この曲を選ばれたのは?

臼井:アルバム『MELLOW』から森雪之丞さんに作詞をお願いすることが多くなって、その中でも歌詞的に僕は一番好きな曲で。氷室さんの幻想的な曲の作り方がすごく好きで。森雪之丞さんと氷室さんが上手くできた曲というか。

田家:それぞれの持ち味がミックスされて。氷室さんが業界や世間でこんな風に思われてるけど実は違うんだけどなっていうことはありますか?

臼井:ビッグになればなるほど、スタッフと離れたイメージを持たれがちなんですが、全くそんなことはなくて。田家さんも感じていらっしゃると思いますけど、こっちからしっかり提案すれば、それにハッキリ応えてくれる。中途半端な意見をいうと全然ダメで、ハッキリ言えば、ダメならダメ、やるならやるで応えてくれるし、逆に氷室さんから提案もあるし。お互いそれが言えている関係を気付けるアーティストだと思います。「炎の化石」を氷室さんがシングルに切りたいと言ったのをアルバムにさせてもらったのも、ちゃんと話ができるアーティストだからだと思っています。

田家:この1995〜2000年の時間って氷室さんにとってどんな時間だったと思います?

臼井:氷室さんにとって創作意欲が一番多感な時期であること、それとロサンゼルスに行ったという事が合わさって。ジャケットや音、MVなどすごくいい効果を生んだ時期だったんじゃないかなと思っていて。氷室さんにとっては"MISSING PIECE"が続いているんだと思います。

田家:なるほど。来年には新作が出ると言われていますが、どんな作品になると思います?

臼井:全く読めないですね(笑)。シングルヒットを目指す感じではなくなるとは思います。作品が出てくるよって言われるとアルバムが出てくるんじゃないかなと思ったり、その前にはシングルを切るかもしれないですけど。大人なロックのアルバムが出てくる気がしています。洋楽としてのという風に聴こえるかもしれないアルバムが出てくるかもしれないというイメージがあります。

田家:なるほど。楽しみにしましょう。ありがとうございました。ゲストに当時のポリドール・レコードのA&R臼井克幸をお迎えしました。

Rolling Stone Japan 編集部

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