Spotify、米・独立系ライブ会場に50万ドルを寄付

しかしながら、2020年の出来事は「気が利いた」とは程遠いものだった。だからこそ、「今年の『Spotifyまとめ』では、感謝と忍耐をテーマとしたストーリーが語られます」とSpotifyは現地時間12月1日にプレスリリースを発表した。

Spotifyは分析結果を公表したものの、ビルボード広告は実現しなかった。同社は、年間メディア予算——ビルボード広告のような屋外広告とSNSならびにデジタルマーケティングの費用をカバーする——を再配分し、NIVAに寄付することを決意したのだ。感謝のしるしに、十数人のNIVAのメンバーは、各自が所有する会場の看板を使ってSpotifyが「現在苦しんでいるライブ会場でパフォーマンス経験を積み、2020年に見事な実績を残したアーティストたちのストーリーを語る」ことを許可した、と同社のヴァイス・プレジデントおよびグローバル・エグゼクティブ・クリエイティブディレクターのアレックス・ボドマン氏は11月30日の朝に行われたプレスミーティングで語った。

Spotifyが寄付した50万ドル(約5200万円)という金額は、現時点でNIVAが受け取った寄付金の中でも2番目に高額だ。トップは米大手ビール製造会社のアンハイザー・ブッシュで、同社はYouTube MusicとNIVAがプロデュースした配信イベント「#SOSFEST」のスポンサーとして100万ドル(約1億400万円)を寄付した。承認に向けてNIVAが奮闘している「Save Our Stages」という法案には、100億ドル(約1兆400億円)の助成金が含まれていることも指摘しておこう。

>>関連記事:ライブ業界の救済基金、約16億円達成 世界約1万5000人のイベントスタッフを支援

NIVAの広報責任者のオードリー・フィックス・シェイファー氏は先月、本誌の特集インタビューの中でこの壊滅的な状況について語った。「こうした独立系ライブハウスは、未来のスターのスタート地点です。収容人数250のビター・エンドというナイトクラブがニューヨーク・シティになかったら、レディー・ガガは誕生しなかったでしょう。トルバドール(訳注:カリフォルニア州ウエスト・ハリウッドのナイトクラブ)がなければ、エルトン・ジョンも存在しなかったはずです」。

From Rolling Stone US

Translated by Shoko Natori

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE