東京・渋谷発の多国籍音楽集団ALIが描く、血の通った音楽と哲学

──前作では、歌入れでLAに行ったとも訊いたんですけど、それはどういう意図があったんでしょう。

Leo : 自分たちと外国との距離を測りたかったんです。それでミックスとラップと歌を録ってきました。エンジニアの人も本当に素晴らしかったんですけど、素晴らしいものは国内国外関係なく届くということを最近実感していて。僕らはニューパターンみたいなバンドなので。なるべく結果を出して海外の好きだったアーティストとフィーチャリングすることが今から楽しみなんです。

──具体的にコラボレーションしたいアーティストはいるんですか?

Leo : いますよ。スヌープ・ドッグです。今は外国と日本の差って実はあまりないし、ジャンルの差もなくて、本当にに1か0だと思っていて。だからこそ、何語で歌ってもいいし、どんな下手くそにやってもいいし、好きなことをしていいと思うんですよね。情熱を持ってやれば人の心を打つんじゃないかなって信じている。

──一方で、映画のトップ10チャートに洋画がランクインする数が少なくなるなど、ドメスティックな傾向が強くなっているようにも感じます。

Leo : 今は戦後カルチャー的というか。僕のおばあちゃんは戦争の時6、7歳だったんですけど、戦争が終わったあとにジャズがやってきて、「私はそれを聴いた時に目が覚めたのよね」って話してくれたんです。その言葉が僕はずっと好きで。しがらみとか勝った負けたとか、そういうもの関係なく、ジャズが僕のおばあちゃんの目を輝かせた。常識を越えて心を打った。僕もそれを信じながら音楽の素晴らしさをピュアに伝えたいんですよね。

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