東京・渋谷発の多国籍音楽集団ALIが描く、血の通った音楽と哲学

──そういう背景があって、自分たちで「Alien Liberty International」という事務所を設立したわけですね。

Leo : 僕個人としては、10年間音楽をやってきた中でメジャー・デビューが3回目なんですよ。昔は誰々さんに気に入られないと世の中に出られないとか、そういうしがらみがすごく嫌だった。もちろん僕に実力がなかったから仕方ないんですけど、2018年にシンタロウくん(現A&R)と渋谷で偶然出会って。出会い方がめちゃくちゃおもしろかったんです。この人だったら信頼して一緒にできるかなと思えた。僕ももう33歳なので、ある程度のことは自分でやらないといけないし、これまで一生懸命やってきたから助けてくれる人がいたので、しっかりやろうということで、1年目はいろいろな事件とかメンバー間のトラブルとかをくぐり抜けて、今やっとメジャー・デビューをに到達できたなというところです。大変だったけど楽しいです(笑)。

──あくまでメジャーと契約するというスタンスなんですね。所属するという意識ではなく、ALIらしくできるんじゃないかと思います。

Leo : その分、メジャー・デビューには責任も持たないといけないんです。たくさんの人に届けなきゃいけないというか。自分の作品にプライドを持つために環境をメジャーが整えてくれるので、そこの期待に応えるっていうことと、自分を信じること、感謝、その3つのことを僕らはやるだけですね。

──ALIとして活動し始めて、手応え的にはいかがですか?

Leo : 活動し始めた時、あえてSNSもホームページもなにも作らなかったんです。ライヴに行くか、メンバーのInstagramとかTwitterでしか見ることのできない形で、あえて見つからないようにやっていた。でも、魔法のようにいろいろな人がみつけてくれたんです。今もその魔法に導かれている気がするんですよ。コロナ禍でライヴができない中、「THE FIRST TAKE FES」に出て思った以上の反響があったり、何万人も配信で観てくれるようになってきたり。まだ自分が目標としているものには程遠いですけど、世界中の人に届けたいと漠然としていたものがなんとなく叶っている不思議というか。嬉しいですね。



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