触る、舐める、挿れる、極悪ポルノ男優の所業が長年見過ごされてきた理由

コンベンション出演を理由に痴漢行為を正当化している

ジュリア・アンさんとジェレミー氏は2011年、他のポルノ俳優らと一緒にジャマイカのネグリルにあるトップレスOKのリゾート、ヘドニズムIIで特別出演を控えていた。彼女はゲスト用のお土産に入れるサイン入り証明写真を持ってきてもらおうと、ホテルの自室にジェレミー氏を呼んだ。

「彼は私に近づいて、君には足のマッサージが必要だ、と言いました。私は『いいえ、結構』と言いました」と本人。「すると彼は『いやいやマッサージが必要だ、マッサージしてやろう』と言いました。そして私をベッドに押し倒して、足をつかもうとしました」

この時点で彼女はパニック状態になり、彼を部屋から追い出したという。「あの瞬間、私が何を言っても無駄だと感じました。ひたすらつかみかかられ、押し倒され続けました」と彼女は言う。

その後まもなくジュリア・アンさんは、今回の出演を企画したぽるの俳優ショーン・マイケルズさんに、ジェレミーがホテルの部屋で無理やりマッサージしようとしてきたことを伝えた。マイケルズさんも、ジュリア・アンさんからジャマイカ滞在中に襲われそうになったという話を聞いたと認めている。「彼女は、彼とひと悶着あったと言いました。彼と一緒にいたがりませんでした。私は『ねえ、どうしたい? どう対処してほしい?』と聞きました」。マイケルズさんはその後ジェレミー氏にこの件を話したそうだが、本人はジュリア・アンさんとホテルの部屋で話をしていたら部屋を出ていけと言われた、と答えたそうだ。

マイケルズさんと親しい友人数名に話した以外、ジュリア・アンさんは今に至るまで誰にも口外しなかった。

「警察署に行って、『通報したいです』という自分の姿を想像しました。警察はきっとこう言うでしょう、『あのハリネズミですか?』。バカバカしい。まともに取り合ってもらえるわけがありません。とにかく一刻も早く忘れたかったんです」

「誰に話せというのです?」と、彼女は声を震わせ、感情的になりながらこう付け加えた。「みんなすでに知っているというのに?」

この事件についてジェレミー氏にコメントを求めると、彼は大したことじゃないと答えた。「ヌーディストが自由にセックスするリゾート、ジャマイカのヘドニズムで、数年前私に足をマッサージされそうになったという人もいましたね?」と本人。「それは記事にするほどのことですか?」

2013年に心臓発作を起こして以来、ジェレミー氏はもっぱら低予算のメインストリーム系の映画やTV番組にカメオ出演する他、時折ポルノ長編映画に性行為が絡まない役柄で出演していた。たいていはファン・コンベンションや見本市に登場しているが、ポルノ
仲間ですら彼は今も一番の人気者だと言う。

コンベンション出演を理由に痴漢行為を正当化していることについて、ジェレミー氏はこう書いている。「もし、そうした交流で一度でも不愉快な思いをした方がいらしたら、心からお詫びいたします。そのような意図はありませんでしたし、胸が張り裂けそうな思いです」。とはいえ、ファンは列をなして、むさくるしい大口叩きの野卑な伝説のポルノ俳優からサインを求めている点も指摘し、それこそファンが求めるものだのだとも述べた。

「この声明を呼んでくださる方には、私が何千というコンベンションやサイン会をこなしていることを思い出していただきたい」と本人。「40年間、毎年世界中で約50万人と写真を撮っているのです。触られたという苦情は、行列に並んでいる人々が求めていることと全く同じです。ただ、彼女たちはそれでハッピーにはなれなかったんです」

Translated by Akiko Kato

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE