「共産主義者に抵抗せよ」トランプ敗北で極右武装勢力が不穏な動き

5月、米ニューハンプシャー州の反ロックダウン抗議運動に参加していたミリシアのメンバー(Photo by Michael Dwyer/AP)



大手ソーシャルメディアへの不満

My Militiaの人気スレッドは、現代の市民闘争の在り方を熱っぽく予想するものから、バイデン政権になれば武器が押収されて共産主義化するという根も葉もない主張をめぐる論争、はたまた極左グループAntifaに対して宣戦布告すべきか否か、といったものまで多岐にわたる。州のミリシアのスレッドに寄せられた投稿は、実際に行われるオフ会やイベント募集がほとんどで、ローリングストーン誌が見た限りでは暴力行為をあからさまに呼び掛ける投稿もいくつか見受けられた。「愛国主義者諸君、共産主義の独裁者バイデンと、奴のサンフランシスコの売女は、共産主義運動の手を借りて選挙をのっとった。我々はこの4年間戦ってきた以上に、共産主義者に対して抵抗に抵抗を重ねなくてはならない」という内容の投稿は、さらにこう続く。「世界がいまだかつて見たこのない光景を見せてやらねば」。極左への宣戦布告に関するスレッドには、「諸君、今年の狩りのシーズンは面白くなりそうだ」という投稿もある。別の投稿は、左派がバイデンに加担して選挙を「盗んだ」ことに言及し、「今回、最後の無血クーデターが行われた。こうした出来事の後は平和ではいられない。歴史をひもといてみろ。こうした出来事の後には必ず血が流れる。裁判所が機能しなくなれば他に行き場がないのだから」と書いている。

大手ソーシャルメディアネットワークから締め出された、と投稿するユーザーもいる。大手ソーシャルメディアではこれまで以上に、暴力やヘイトスピーチをあおる投稿を禁じるガイドラインを強化している。「政治犯罪者が縛り首になるのを見たい、と書いたせいで7日間FBから締め出された」 アリゾナ州のミリシアのスレッドで、とあるユーザーはこう投稿した。「あいつらは、この後自分たちがどうなるか考えたくもないし、思い知らされたくもないだろうな……(笑)」 FacebookやTwitterからの締め出しで、My Militiaでの活動が活発化するのは当然だとレヴィン所長は言う。「大手商業プラットフォームが取り締まりを強化すれば、ここなら大丈夫だろう、ということで、My Militiaのようなサークル的プラットフォームの重要性が高まるのです」

My Militiaが暴力事件と結びついたケースは、メイオラナ被告の逮捕が初めてではない。2017年にはマイケル・ハリというユーザーが、イリノイに拠点を置くミリシア「White Rabbits」のメンバーと共謀してインディアナ州ブルーミントンのモスクを爆破した。彼は逮捕の数日前にMy Militiaに投稿し、地元の町の住民を「搾取するFBIや警察当局」に対抗すべく、武器を取ってともに戦おうと全米のミリシアに呼びかけた。彼は無罪を主張し、現在公判中だ。

Translated by Akiko Kato

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE