キース・リチャーズが語るロックンロールの真髄、最高のリフを作る秘訣、BLM運動への共感

キース・リチャーズ(Photo by Paul Natkin)


ロックンロール、ブルース、年齢を重ねること

―最近「おおっ!」と思うような新しいロックンロールはありますか?

キース:新しいロックンロールなんてないよ(笑)。そんなの意味ない。素晴らしいミュージシャン、素晴らしいシンガーなんかがいるってだけのこと。残念だが、俺の耳には、ここしばらく音楽に死ぬほどシンセサイザーが使われていると聞こえる。シンセで音を作り出すと本物を得られなくなっちまう。とは言え、シンセのデメリットや最近の音楽のダメな点を論議するつもりはない。安っぽくてくだらないというだけ(笑)。

―以前「俺にとって重要なことは、ロックが10代のガキだけのものじゃない、40を過ぎてロックをやっていても恥ずかしがる必要はないと証明することだ」と言っていました。そして音楽を進化させて前進したいとも言っていましたが、それは実現しましたか?

キース:うーん、どうなんだろうな。俺の親友のボビー・キーズがロックを「大人の男の音楽」と呼んでいた。ロックンロールが新しいと思われたのは、他のもの同様にロックンロールにも起源があったからだ。一般的に見て、ロックンロールの起源は1955年とか56年で、その頃はすべてが新鮮だったし、それから数年間はミュージシャンたちも新しい音楽だと思っていたわけだよ。当時はチャチャチャやツイストと同じ扱いだったけど、今となってはそれとは違うってみんな知っているだろ。

―その違いはブルースと似ていますよね。ブルースの場合、アーティストが歳を取るにつれて、評価や価値が上がる傾向があるので。

キース:お前、鋭いな。ブルースこそすべての始まりで、ロックンロールの礎でもある。ポピュラー音楽全般は、レコーディング技術が確立されて以降、ブルースを基盤に作られてきた。ラグタイムやジャズもブルースが元だろ。カントリー・ブルースやブラインド・レモン・ジェファーソンの曲をすべて理解しろってことじゃなくて、出現したジャンルはすべてブルースから派生しているってこと。それが進化したんだよ。素晴らしいことだよな。

黒人が世界に貢献したことを知りたいだろ? それなら音楽を聞けばいい。彼らの表現方法が万人の心に響くんだよ。白いやつも黄色いやつも毛深いやつも関係なく。そして、録音できるようになったからこれが実現した。この音楽の歴史、つまり録音された音楽の歴史にとってジャズの影響は計り知れないんだ。スタイルによって異なる影が散りばめられている。1930〜40年代のスウィング、ルイ・アームストロングとか……ってか、お前さ、このまま俺にダラダラ話させる気か?

―いいえ。今でもブルースについて新たに学んでいる感覚ですか?

キース:ああ、ブルースが息衝いている限り、必ず学ぶべきことが存在する。ときにはブルースを演奏しようとする人間が多すぎるきらいもあるが、それが人間の条件ってやつだよ。

Translated by Miki Nakayama

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