AC/DC独占インタビュー 復活までの道のり、マルコム・ヤングとの絆、永遠のロック魂

AC/DC(Photo by Josh Cheuse)

AC/DCがついに復活。6年ぶりのニューアルバム『パワーアップ』を11月13日(金)に世界同時リリースする。世界最強のロックンロール・サンダーは、バンド崩壊の危機とマルコム・ヤングの喪失をいかに乗り越えたのか。米ローリングストーン誌による独占インタビュー。

AC/DCが『ロック・オア・バスト』ツアーを打ち上げた2016年9月、バンドは永遠に終わったかのように思われた。リズムギターを担当していたマルコム・ヤングは2年前の2014年、痴呆症の悪化によりバンドを脱退せざるを得ない状況だった。また、ドラマーのフィル・ラッドがニュージーランド当局に「殺人教唆の疑い」で逮捕され、ツアーに参加できなくなった。さらにシンガーのブライアン・ジョンソンの難聴が悪化したため、最後の23公演はアクセル・ローズが代役を務めた。そしてベースのクリフ・ウィリアムズは、もうたくさんだと言って引退を宣言した。

しかし最後のオリジナルメンバーとしてステージに立ち続けたアンガス・ヤングが、バラバラになったピースを4年間かけてつなぎ合わせた。ジョンソンも謎の新技術により聴力を取り戻し、バンドに復帰することができた。

そうやって『バック・イン・ブラック』期から残った4人のメンバーにより、ニューアルバム『パワーアップ』が制作された(闘病の末に2017年に死去したマルコム・ヤングに代わり、2014年からヤングの甥のスティーヴィー・ヤングが加入している)。「長い、長い道のりだった」とアンガス・ヤングは、オーストラリアの自宅での電話インタビューで語った。「全員が復帰して、俺たちの新しいロックンロールを世界へ届けられるのは喜ばしいことだ。現状のコロナ禍で、人々に少しでも明るさを届けられたらいいと思う」



ニューアルバムは、2018年後半から2019年の前半にかけてレコーディングされた。アルバム制作にあたり、アンガスはバンドの未発表曲からアイディアを得て各楽曲を形にしていったことから、全ての曲のクレジットはアンガス&マルコム・ヤングとなっている。「『パワーアップ』は、兄のマルコムに捧げた作品だ」とアンガスは言う。「『バック・イン・ブラック』がボン・スコットへのトリビュート・アルバムだったようにね」

Translated by Smokva Tokyo

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