佐野元春が40年の歩みを語る 言葉・メロディ・ビートへの意識と挑戦

佐野元春(Courtesy of 佐野元春)



正直な表現とは?

―更に佐野さん音楽を語る上で欠かせないキーワードが「真実」だと思います。「スターダスト・キッズ」の“本当の真実がつかめるまで”という言葉に影響を受けた若者たちが沢山いました。最近でも「荒地の何処かで」で“真実が見にくい幻ならば 僕らは何を信じればいいんだろう” と歌っています。

佐野:“本当の真実なんてどこにもないのさ”って毒舌を吐いている「ザ・サークル」っていう曲もある(笑)。

―佐野さんの中で「真実」の追求は永遠のテーマなんですか?

佐野:追求したって迷うだけ。でもその本質に迫れたらいいなと思っている。答えが見つからなくてもいい。そこに向かうプロセスが表現者として大事だと思う。

―「ザ・サークル」を聴いて、「佐野さんはもう真実とは向き合わないんだ」「がっかりした」という声もなかったわけではないと思います。

佐野:それは実際にあったね。でも歌い方で意味が違って聞こえることもある。

―そのとおりですね。

佐野:良いことばかり歌っている曲は信じられない。かといって、毒づいてばかりいる音楽もどうかと思う。得たり失くしたりを繰り返すような、揺らいでいる状態の中に真実があるのかもしれないと思っている。

―〈愛〉〈真実〉〈善〉の三つを追求していくためのフラグメントの記録。

佐野:うまくまとめたね。

―(笑)。僕はコヨーテバンドの音が好きです。表現が出てくる瞬間って2つあると思うんです。緊張感の中で絞り出すものと、リラックスしている時に出てくるもの。コヨーテバンドを聴くと、リラックスした状態で出てきている、正直で純粋な表現を感じるんです。

佐野:あぁ、そうだね。確かにコヨーテと比べたら、若い頃の音は力みすぎているところもある。

―追い込んでいる感じはありますよね。それが良かった部分でもあるんです。僕も若かったので。

佐野:でも、正直な表現、って大事だな。ニール・ヤングも、レナード・コーエンも、トム・ウェイツも、ランディ・ニューマンも、僕が尊敬するソングライターの曲を耳にすると、共通して彼らは人として正直だと感じる。そして技術ではなく、歌心と言葉使いとパフォーマンスでもって、真実を見せている。「こうなったら俺もその域に行くぞ」という感じですね。こうなったらって、どうなったらだよって話ではあるけれど(笑)。

―ありがとうございました。

佐野:どうもありがとう。


<INFORMATION>


『MOTOHARU SANO GREATEST SONGS COLLECTION 1980-2004』
https://www.110107.com/s/oto/page/sano_collection?ima=0205


『THE ESSENTIAL TRACKS MOTOHARU SANO & THE COYOTE BAND 2005 - 2020』
https://www.moto.co.jp/EssentialTracks2005-2020/


佐野元春 & THE COYOTE BAND TOUR 2020
「SAVE IT FOR A SUNNY DAY」

=ツアー日程=
2020年12月13日(日)愛知・日本特殊陶業市民会館フォレストホール 
2020年12月15日(火)東京・LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
2020年12月16日(水)神奈川・神奈川県民ホール 大ホール0
2020年12月19日(土)京都・ロームシアター京都 メインホール
2020年12月21日(月)大阪・フェスティバルホール

チケット情報:全席指定・9800円(税込)
※ガイドラインに従って、会場キャパシティーの50%以下の座席数となります
■年齢制限:3歳未満入場不可・6歳以上チケット必要
■枚数制限:おひとり様2枚まで
ファンクラブ先行受付:2020年10月31日(土)~
各種先行受付:2020年10月31日(土)~
前売り一般発売: 2020年11月14日(土)~

公式ウェブサイト「MWS」:http://www.moto.co.jp/

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