cero高城、Tempalay小原、D.A.N.櫻木が語る、ライブを取り巻く現状とお互いの世代観

3バンドの共通点

―高城くんはどうですか? TempalayとD.A.N.との共演について。

高城:この3バンドの中で言うと、ceroはわりかし年が上なので、若い方たちが相手してくれるのはありがたいなって思ってるんですけど(笑)。

―両バンドに対してシンパシーを感じるか、それとも新しい世代だと感じるか、どちらが近いですか?

高城:どっちかっていうと、世代感は感じますね。っていうのは、何となくの印象ですけど、いわゆるバンドすごろく的な、ライブハウスがちょっとずつ大きくなっていくみたいな、オーソドックスな成長の形があるじゃないですか? ceroはがっつりそういう世代っていうか、「ライブハウスで頑張ろう」みたいな感じで、ノルマを払って、ヒーヒー言いながら、ちょっとずつちょっとずつ認知されていく、みたいなのを辿ってきたんですけど、お二方の世代になると、そういうバンドすごろく的なものじゃなくて、もっとネットとかで形作られて行った印象で……実際どうなんですか?

櫻木:めちゃめちゃやってました。ノルマとか払ってました。

高城:マジ? じゃあ、変わんないのか。

櫻木:最初の頃は、ライブ終わった後バーカンで店長に「うーん」みたいな、「何なんだろう?」と思いながら、やってましたよ。

高城:あれホント何なんだろうね(笑)。Tempalayもそう?

小原:完全にすごろくですね。今もその真っ最中ですけど。

高城:そうなんだ。じゃあ、同じか。

小原:僕、音楽でご飯食べれるまで10年かかってますからね。僕らよりさらにもう一個後の世代かもしれないです。ライブハウスでライブせずに認知度を上げていくのは。逆に言えば、僕らはそうじゃない最後の世代かもしれない。

高城:ギリギリ共通してるのか。一気にシンパシーが湧きました(笑)。

―逆に、大悟くんや綾斗くんがceroやceroの世代から受け取ったものがあるとしたら、それはどんなものだと言えますか?

櫻木:D.A.N.はceroからめちゃめちゃ影響受けてて、尊敬してる部分は、同じ3人で、プロデューサー的な感覚でやってること。そこは僕らもそうなりたいっていうか、真似してるところだと思うんで。

高城:そっか。Tempalayも3人だ。

小原:サポート入れてますけどね。

高城:うちもめちゃくちゃサポート入れてるから(笑)。

―3ピースだけどそれぞれがプロデューサー的な立ち位置で、サポートを含めた形で活動をしているというのは、3バンドの共通点ですよね。

高城:そこは結構新しいっていうか、2010年代だったらそういうバンドがいっぺんに3バンド集まることってあんまりなかった気がする。こういう形態がもうスタンダードになってるっていうことなんですかね。

―綾斗くんはどうですか? ceroや、ceroの世代に対して。

小原:基本的には、音楽を押し上げていきたいと思っていて……ただceroに関しては、前回のアルバム(『POLY LIFE MULTI SOUL』)が僕の中でかなり喰らいまくったというか……「じゃないと意味ないよな」っていう、それを示してくれたというか、ケツ叩かれたような気がしました。

高城:ありがとうございます。小原くんはVIDEOTAPEMUSICが好きだって言ってくれたり、さっきも言ったNRQの吉田くんを起用してたり、個人的にすごく嬉しいんですよね。ビデオくんも吉田くんも高校から付き合いがあって、すごい才能のある人たちだから、その人たちがTempalayとかの世代の人と交流を持ってるのを見ると、すごく嬉しくて、ありがてえなあと思ってます、ホントに。

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE