ブルース・スプリングスティーンの名曲ベスト40選

最新アルバム『レター・トゥ・ユー』をリリースしたブルース・スプリングスティーン(Photo by Danny Clinch)



26位→24位

26位 「トンネル・オブ・ラヴ」/『トンネル・オブ・ラヴ』(1987年)収録



「愛があふれる世界があり、同時に不安な世界もある。普通は不安感の方がより現実的で、愛の世界よりも切迫している」とスプリングスティーンは、『トンネル・オブ・ラヴ』を制作するにあたって感じたインスピレーションについて振り返った。アルバムは、ニュージャージー州ラムソンにある彼の自宅スタジオで、Eストリート・バンドの一部メンバーだけが参加してレコーディングされた。重苦しい雰囲気のタイトルが付けられた曲からは、恋愛関係に対する不安が感じ取れる(モデルで女優のジュリアンヌ・フィリップスとの結婚生活は1988年に終わりを迎えた)。落ち着いた曲調にマッチしたエンディングで聞こえる遊園地の音は、ニュージャージー州にある遊園地ポイント・プレザントのローラーコースターに乗った家族の声を録音したものだ。

25位 「盗んだ車」/『ザ・リバー』(1980年)収録



暗い雰囲気のピアノを中心としたこの曲は、『ザ・リバー』のレコーディングセッション中に何度か焼き直ししている。当初は、別の曲のタイトルとしても使用した「ハングリー・ハート」というフレーズが含まれていた。最終バージョンでは、結婚生活に終止符を打った主人公が、車で夜の闇へと走り出す(アルバム『トラックス』に収録された別バージョンでは、前向きな決断を示唆している)。スプリングスティーンは後に、「もしも家族や世間とのつながりがなくなってしまったら、自分が消えて亡くなってしまうような気分になる。かなり以前にそんな気分を味わったことがある。成長するにつれ、自分が透明人間になったように感じた。この曲はそんな考えに基づいている」と語った。

24位 「ストリーツ・オブ・フィラデルフィア」/映画『フィラデルフィア』サウンドトラック(1993年)収録



1993年、映画監督のジョナサン・デミが、エイズ危機をテーマにした自身の新作向けの楽曲制作をスプリングスティーンに依頼した。アルバムを2枚リリースした直後のまったりとした雰囲気を切り替えるため、スプリングスティーンは他のミュージシャンは呼ばずにドラムマシンだけを持って自宅スタジオに入った。その結果完成した心にしみるバラードは、世界中のチャートを駆け上がった。真っ向からオーディエンスに挑み、グラミー賞やゴールデングローブ賞のみならず、アカデミー賞まで手にすることとなる。「エイズウに侵されてやつれた人間の視点で曲を作るため、スプリングスティーンは、それまでキャリアを賭けて続けてきた力強さを捨て去る必要があった」とジャクソン・ブラウンは言う。「とても勇気のいる決断だ」

Translated by Smokva Tokyo

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