イエス革命を叫ぶ伝道師、コロナ予防対策ゼロでコンサート強行

Courtesy of Sean Feucht

キリスト教保守派の牧師でありミュージシャンのショーン・フォイヒト氏が、現地時間11日、米ナッシュビルのダウンタウンにあるパブリック・スクエア・パークで大規模な宗教集会を開催。

本人いわく、1万人の観客がナッシュビル裁判所前の階段で「Let Us Worship(祈りを捧げよう)」と題したコンサートを開催したと主張している。だがイベントの写真や動画を見る限り、参加者はかなりまばらだ。それでも集まった参加者は肩を寄せ合い、音楽に合わせて歌い、叫び、中には会場内で洗礼を受けていた者もいた。マスクやフェイスカバーはほとんど皆無だった。

【動画】マスクやフェイスカバーは皆無、客席で肩を組み洗礼を受ける者も

「公式には抗議活動です、もちろん合法的です!」。イベント開催の数時間前、フォイヒト氏はTwitterに投稿した動画メッセージでこう宣言した。

抗議活動と呼ぶことはフォイヒト氏にとって、敬愛するトランプ大統領と同じく、コロナウイルスを広範囲に拡散する恐れのあるイベントを「合法」と位置付ける、いわば逃げ口上だったと思われる。だがナッシュビルの都市衛生局は納得していない。12日にローリングストーン誌に充てた声明によると、コンサート主催者からは集会の許可申請が出ておらず、市も許可を出していないそうだ。「市は規制措置を講じてCOVID-19の拡大を抑制し、コミュニティを守るために全力を尽くしてきました」と声明の中で市は述べた。「保健当局はイベント開催の経緯を非常に重くとらえ、現在調査を行っております。主催者にはしかるべき罰則を科すつもりです」。フォイヒト氏にもコメントを求めたが、返答は得られなかった。

ナッシュビルは現在、市が定めるCOVID-19規制緩和プランの第3段階に入っている。すなわち「都市衛生局からイベント実施計画を承認」されない限り、25人を超えるイベントは認められない。承認を受けたとしても、会場収容率は30%、観客動員は500人未満に制限され、マスクの着用が義務付けられる。

12日に発表されたナッシュビルの過去24時間の新規コロナウイルス感染者は209人。これにより、デイヴィッドソン郡の累計感染者は3万575人に上った(COVID-19の潜伏期間は5~14日なので、11日の集会が市の感染者数にどれほど影響しているかは不明)。

Translated by Akiko Kato

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