追悼エディ・ヴァン・ヘイレン、未公開インタビュー「俺に影響を与えたのはクラプトンだけ」

ー息子さんからクールなアーティストを教えてもらうことは?

息子が聴く音楽はあまり聴かないけど、彼はバンドに若々しいエネルギーをもたらしてくれるよ。

ージミー・ペイジも通っていますよね?

ああ。彼の楽曲が好きだ。ソロという点では、やっぱりクラプトンだな。

ー「ハートブレイカー」のジミー・ペイジのプリング・オフを聴いて両手を使ったタッピング奏法をひらめいたと言っていましたね。

ああ、そうだったね。まあ、あの曲を聴いてハンマリング・オンとかいう弾き方を思いついた。当時は名前なんてなかった。なんとなく、俺のスタイルの一部になったんだ。いまではハマリング・オンやプリング・オフと呼ばれているけど、俺にはわからない。でも「ハートブレイカー」をきっかけに右手の人差し指を左手の6本目の指のように使う奏法を思いついたんだ。

ーでも、ジミー・ペイジの影響はここまでですね。その後、あなたは自分の道を行きました。

ああ。だって俺の弾き方は、クラプトン、ベック、ペイジ、ヘンドリックスとは似ても似つかないから。

ージェフ・ベックはよく聴いていたのですか?

『ブロウ・バイ・ブロウ(1975年のジャズ・フュージョンアルバム)』までは聴いたことがなかった。インストゥルメンタルとか『ワイアード(1976年のアルバム)』とか。なかなか興味深いよ。実験的なところが気に入っていたんだと思う。ジェフ・ベックは、紛れもなく独立型のギタリストだ。次に何をするかわからない。20年前に兄とフランスにいた頃、ジェフ・ベックがライブでロックなことをしていた。当時の俺たちは「なんだこれ!?」って思ったよ。ベックは本当に予測不能だ。

ーいまもギターに夢中ですか?

もちろん。いつも自分のギターをいじってるよ。ギターを見るたびに「ここはOK、ここはダメ」と言いながら必要性やギターに望むことをもとに変更を加えている。俺のギターのボリュームノブとトーンノブは同じじゃないんだ。たいていの場合、ギターのこうしたツマミは同じだけど。俺のギターのボリュームノブは回しやすい、かなり抵抗の低いツマミなんだ。でも、トーンノブはかなり回しにくい。だから、セットした位置からずれないし、うっかりぶつけて回してしまう心配もない。

ーいまも完璧なトーンを追求しているんですね。

いつもピックアップをいじっては、もっと温かみがあって、滑らかで、サスティーンが効いたサウンドを探してるよ。

ーまた近いうちにあなたのサウンドが聴けますね?

もちろん。それが俺たちの仕事だから。俺たちは、音楽で生計を立てている。でも、これはまた別のインタビューで話そう。

【写真】追悼エディ・ヴァン・ヘイレン 伝説的ギタリストの勇姿(写真ギャラリー)

Translated by Shoko Natori

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