追悼エディ・ヴァン・ヘイレン、未公開インタビュー「俺に影響を与えたのはクラプトンだけ」

「俺に影響を与えたのはクラプトンだけ」とギターヒーローに関する2011年のインタビューでヴァン・ヘイレンは語った。(Photo by Martin Philbey/Redferns/Getty Images)


ーリズム・ギタリストとしてのピート・タウンゼントに話を戻しますが、彼から学んだのはスリーコードとペダルトーンの使い方ですか?

すべてはパワーと密度だった。そして何度も言うけど、シンプルさ。知ってのとおり、複雑なものは何もなかった。「マイ・ジェネレイション」を聴いてごらん(メインのリフを口ずさむ)。『フーズ・ネクスト』のような後期の作品も基本的にはパワーコードがベースだ。

ートミー・アイオミはどうですか?

俺的には、彼はヘビーメタルの父親のような存在だ。

ーダウンチューニングのインスピレーション源はアイオミですか?

そうだな、どちらかと言えば、そのほうがシンガーにとって楽だったから。何よりもまず、俺たちの初期のレコードを聴けばわかると思うけど、俺はチューニングなんて一度もしたことがなかった。ピアノの調律をしたこともなければ、チューニングマシンを使ったこともない。だから、普段はギターを抱えたら、ベーシストが俺に合わせてくれた。だから、いつも(ピアノの鍵盤の)あいだの音を出していた。後になってわかったけど、俺が経験したことのほとんどは、アクシデントによるものだったんだ。

ーヴァン・ヘイレンには、ギターソロがメロディと同じくらい重要な——あるいはギターソロが楽曲のなかで確固たるポジションを築いている——楽曲が数えきれないほどあります。いますぐここで鼻唄で歌えるギターソロがたくさんありますね。

まあ、そう思いたいね。楽曲にメロディアスな要素が加わるから。俺たちの場合は、いつも曲から始まるんだ。エルトン・ジョンが作詞家バーニー・トーピンの歌詞をもとに作曲するように、なかには歌詞から始める人もいるけど、俺はこういうアプローチをとったことがない。というのも、俺にとって歌詞は音楽を想起させるものじゃないから。ヴァン・ヘイレンでは、まず曲から始める。(ベートーヴェンの交響曲第5番を口ずさむ)ところで、この曲にはどんな歌詞がいいかな?

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ー他のお気に入りのギタリストのことも話してください。スティーヴ・ルカサーのファンだと聞きました。

彼はスタジオ・ミュージシャンタイプだ。最初の頃、ルカサーはいろんな人のレコードで演奏したので、望まれるどのスタイルでもギターを弾くことができた。彼のカメレオンっぷりにはいつも驚かされるよ。どんな状況にも飛び込み、輝けるんだ。本当のルカサーを見分けるのが難しいくらいさ。きっと、すべてがルカサーなんだろうな。いままで彼が表現してきたすべてがルカサーなんだと思うよ。まさにギタリストのためのギタリスト、ミュージシャンのためのミュージシャンのような存在だ。俺はどちらかと言うと直球型のロックンロール・ギタリストで、イケてるロックバンドのメンバーであることに感謝している。

ー誰のビブラートが好きですか?

アンガス・ヤングには、特別な何かがある。興味深いことに、つい最近こんな記事を読んだよ。彼は、自分自身をギタリストとして評価していないんだ。俺もそうだ。自分自身をギタリストとしていったいどうやって評価すればいいんだ? ただやるべきことをやれば、より大きなものの一部になる。これは決して悪い意味ではなく、AC/DCの全楽曲は、最高に優れたひとつの楽曲のように聴こえる。同じことの繰り返しになるけど、シンプルさこそが魅力なんだ。

ートミー・アイオミをはじめ、影響を受けたギタリストについてもう少し聞かせてください。

トニーの場合はリフ、そして音楽のパワー。リッチー・ブラックモアやレスリー・ウェストというギタリストもいるね。マウンテンのレスリー・ウェストのトーンは最高だ。リッチー・ブラックモアは、『ディープ・パープル・イン・ロック』の1970年代のトレモロアームの使い方が好きだ。それに2人が生み出すリフは最高だ。だって「スモーク・オン・ザ・ウォーター」なんて歴史の教科書にも載っているじゃないか。

ーエレクトリック・ギターはあなたを超えてしまったと思っていますか?

そうだな、俺が子どもの頃は、クリーム、レッド・ツェッペリン、ヘンドリックス、ザ・フー、ディープ・パープル、ブラック・サバスという、どれもまったく違うバンドが数えきれないほどいた。いまは、そんなふうに感じられないんだ。俺からすれば、みんながなんとなく同じに聴こえる。父親や保護者じみたことは言いたくないけど、いまの音楽は、昔ほど唯一無二のものではないんだ。

Translated by Shoko Natori

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