ちゃんみなが魅せた、一発撮りドラマ仕立てのオンラインライブ

ダンサーを残し、敷地を出て隣のバーに移動するちゃんみなをカメラは追う。バーテンダーとカウンター越しに対面して煙草を吹かし合い、酒を酌み交わしながら「Rainy Friday」がはじまる。煙草と酒を通して二人の駆け引きが盛り上がっていく様は、恋愛映画のクライマックスのような高揚感だ。



そしてその駆け引きが最高潮に達しようというところでバーの外へ。愛し合うように踊る二人の脇を、また別のカップルが手を取りながら通り過ぎる。バーに入る二人を横目で追うちゃんみな。楽曲は「Very Nice To Meet You」へと変わる。

カメラはこのカップルがバーで「イチャつい」ているところを捉えているが、ではちゃんみなはどこに行ったのかというと、なんと、バーカウンターの中にいた。カップルと対峙するちゃんみな。恋人の浮気相手に皮肉を言い続ける楽曲の内容が視覚的に表現されるわけだが、実際に情事の現場に鉢合わせた上で「Very Nice To Meet You」と言われるのは、控えめに言ってもかなり気まずい。カップルはその場から逃げるが、どこまで逃げてもちゃんみなが現れてしまう。計算されたカメラワークと緻密な演出で、一発撮りとは思えないほど見事なドラマに仕上がっていた。

曲が終わると、カメラはまた別のダンサーたちを映す。彼らの仕草から察するに、仲間の誰かが泣いているらしい。ダンサーたちはカメラの向こう側にいる視聴者に「一緒に行こう!」という仕草を送る。大慌てで駆けつけると、その先には座り込んだちゃんみなの姿があった。先ほどと違って表情が暗い。

Rolling Stone Japan 編集部

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