ボン・ジョヴィ、オジー、エアロに愛されたロック写真家が語る思い出の一枚

ジョン・ボン・ジョヴィとエルトン・ジョンの物語

●ボン・ジョヴィ(1988年)
【画像】マーク・ワイスが撮った伝説の写真たち(ギャラリー13点)
Photo by Mark Weiss/Courtesy of Insight Editions

これを撮ったのはモスクワ・ミュージック・ピース・フェスティバル開催の4〜5カ月前だね。(マネージャー)ドック・マギーの案で、彼らのモスクワ滞在をドキュメントすることになったんだ。過去にオリンピックが開催されたスタジアムに足を運んだんだけど、政府の要人にたくさん会ったよ。その時ローリングストーン誌が彼らの特集を組んでて、俺の写真が見開きで使われた。現地はとにかく寒かったね。

ジョンがよそ見してるところが気に入ってるよ。全員がカメラ目線の写真は好きじゃないんだ。そういう写真はストーリーが希薄だからね。ジョンはものすごく洞察力に長けていて、自分の身の回りで起きていることに常に注意を払ってた。ジョンのカメラ目線のやつももちろんあるけど、この写真にはストーリー性があると思う。


●エルトン・ジョンとボン・ジョヴィ(1990年)
【画像】マーク・ワイスが撮った伝説の写真たち(ギャラリー13点)
Photo by Mark Weiss/Courtesy of Insight Editions

ジョンが『ヤングガン2』のサントラを手がけた頃、子供の頃からのヒーローと対面するっていう企画を彼自身が出したんだ。相手はエルトンとリトル・リチャード、それにジェフ・ベックの3人だった。ジョンから頼まれて、俺はその一部始終をテープと写真の両方に収めた。ゲストが撮影場所(ロサンゼルスのA&M Studios)を後にする直前に、ジョンが相手とツーショット写真を撮るっていうのが恒例になってたんだけど、これは俺にとっても思い入れのある1枚なんだ。俺が初めて経験したコンサートは、14歳の時に観たエルトンのショーだったからね。彼に会えるだけでも興奮したけど、ジョンと並んでる画にはさらにグッときたよ。俺が初めてジョンに会った時、彼はまだ子供でサウスサイド・ジョニーの前座を務めてた。その10年後に、彼はエルトン・ジョンと肩を並べる存在になってたわけだからね。フィクションにはないドラマを感じるよ。

from Rolling Stone US

Translated by Masaaki Yoshida

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