日本のアングラから世界へ アジアンアーティストが世界で活躍する方法とは?

ー今世界中でアクションが起きているBlacklivesmatterの運動も、音楽と切り離せない問題だと思います。ブルースがなければ今ある音楽は全く違うものだったと思いますし、多くのアーティストも声をあげています。世界的歌姫であるBeyoncéも、Blackであるが故に不当な扱いを受けたこともあったと告白していますが、実際に音楽業界でも理不尽な差別はあるのでしょうか?

Kirk:奴隷解放宣言以降、音楽やエンタメのおかげで人種の壁が低くなったことは事実です。だから業界にいる白人の人たちは差別意識がなく、フェアなが多い。しかし政治的なことが関わると、不当な差別が起こっていることは多々あります。例えばライブをやる会場やスポンサーなどが絡むと理不尽なことが起きている。音楽業界自体はいい方向に向かってはいるのですが、政治的な部分で根深い差別はありますね。

ーKirkさん自身は、不当な扱いをされたことはないのですか?

Kirk:僕が疎いだけなのかもしれないのですが、ないんですよ。警察官もいい人ばかり出会っています。ただ、周りの話を聞くと酷いことが多い。Blackがいい車に乗っているだけで警察に止められることもあるそうです。アメリカは自由派とコンサバ派の差が激しいんです。特にビジネス社会は白人社会なので、Blackのラッパーがいかつい格好をしているだけで酷い扱いを受けています。白人が警官の前でナイフを持っていても何も言われないのに、タトゥーだらけの紳士的な黒人は声をかけられるんです。

ーDANTZさんはBLMについてどのように考えていらっしゃいますか?

DANTZ:本当に根深い問題ですが、エンタメは社会を変えていける一つのきっかけになると信じています。アメリカの「WWE」というプロレスには黒人も白人もアジア人も出ていますし、肌の色や言語関係なく同じ舞台で輝いているんですよね。胸が苦しくなるニュースが多いですが、エンタメが人種の壁を取り除くきっかけになってほしいと願っています。

Kirk:知れば知るほど、我慢している黒人が多いんです。もう2020年なのに、なんでこんなことが起きているんだって思いますよ。だから引き続きDANTZさんも僕もBLMに関してはフルサポートしていくつもりです。一人に影響が与えることができれば、世界は少しずつ変わっていけるはずですから。

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