ラッパーLEX、人生の喜怒哀楽を込めて仲間と作った『LiFE』

ーもちろん人それぞれやり方はあるだろうけど、やっぱりHIPHOPってメッセージを伝える音楽だっていう見方もあって。LEXさんの曲ってそのメッセージ性もあると思うけど、音楽としてもちゃんとしっかり聴かせるように作られてるな、と思うんですよね。

メロディーとリリックのどっちを取るかですよね、メッセージを主として出す人もいるし、自分も小さい頃からそういう音楽を聴いてたから好きだけど、同じことやっても意味ないんじゃないかな? とも思ったりして。言葉を主幹とする人たちがメロディーラインを重視しなかったりすることもあるし、ボイスを主幹とする人たちの方がちょっとベターなんじゃないかなと思って。そういう曲も作ろうって思ってます。

ーさっきも仰っていたように自分がクリーンになってきて、メロディーの書き方との向き合い方も変わってきたと思うんですけど、改めて自分がメロディーを考える上で、このアーティストはやっぱすごいって思った人とかっていますか?

最近はKOHH君もそうなんですけど。BAD HOPのTiji Jojo君とかVingo君とか、日本語の使い方の面を聴いていてかっこいいなって思ったりします。日本語を新しい感じで音に嵌めてくるし、自分なりのそういう表現方法が見つかったらって思います。あとはOZworldくんに教えてもらったんですけど、OKLOUっていう海外のアーティストとか、クリス・ブラウンはもちろんだし、あとヤング・リーンとかも最近は聴いてますね。

ー『LiFE』収録の最終曲「あなたの幸せが1番」は、メッセージもしっかり入ってくるし、僕はこの曲を聴いていてブルースだと思っていて。LEXさんの過去作もそうだけど、エモっていう言葉がよくあるじゃないですか。この曲は、エモより魂の奥底にある痛みや切なさを振り絞って歌ってるブルースなんじゃないかなって思ったんですよね。リリックもすごく直接的に書いてるじゃないですか。

僕も全てを丸裸にして、正直な気持ちを歌いたいと思ったからタイトルも初めて日本語に挑戦したんです。でも、こういう年頃のせいか感情の変化もあって。人にかっこいいと思われなくても、別の方面で良いと思われてもいいのかなとも思うようになったんです。そういうものを持ってきて挑戦してみたんですけど、感情移入させすぎて不安定になりながらレコーディングしてることもあったくらいで。でも結果として、いい曲ができて良かったです。

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