アダルトコンテンツ拡散で手軽に稼ぐ、米国で利用者急増の18禁プラットフォーム

新参者に声をかけ売り上げをピンハネする者も

紹介ボーナス制度によって、OnlyFansのエージェントやマネージャー、また「師匠」といった零細産業が生まれた。楽に稼げるといって新参者を業界に引き入れ、収入の一部をピンハネするのだ。「そういうTikTok動画でだましている人たち(の一部)は――相当数いると断言できますよ――楽に稼げると思わせて、モデルたちに新規登録させています」と言うのは、アダルトマーケティングの指導者兼コンサルタントのアンバリー・ロスフィールド氏だ。ロスフィールド氏いわく、一部のクリエイターは自分たちの下に何人ものモデルたちを抱え、1カ月の紹介料で何千ドルも稼いでいるという。「私に言わせればネズミ講ですよ。売春の訪問販売です。絶対に容認できません」と彼女は言う。

だが実際のところ、そうした一部クリエイターがOnlyFans新規ユーザーの紹介料ねらいだとしても、大概はそう儲からない。TikTokでOnlyFansの稼ぎを自慢したクリエイターたちも、実際に新規登録者の紹介料として得た額はさほど多くない。例えばエイヴァの場合、紹介料で得たのは約300ドル。彼女が紹介した新規会員は、まだお金を稼げるところにまで至っていないからだ。サヴァンナの場合、紹介制度は「倫理」に反するという理由から、ほとんど紹介はしていない。ただたまに相談を受けたモデルに紹介をしてやることがあり、約500ドルの紹介料を得ている。TikTok動画がOnlyFansは楽に稼げるという間違った印象を与えているのではないか、と尋ねたところ、フォロワーを増やすのがどれだけ大変かをきっちり伝えるようにしている、と彼女は応えた。本人いわく、時には1日17時間も売り込みに時間をかけることもあるという。OnlyFansのアカウントを開設する前にInstagramで相当数のフォロワーを抱えていたこと、元海兵隊員としての売り込みのおかげでフォロワーが劇的に上がったことも伝えているそうだ。「私は例外だから、私みたいに稼げると思わないでね、っていう動画も作ったのよ」と彼女は言う。

それでも、彼女のようなTikTok動画が新規参入者を惹きつける大きな要因になっているのは明らかだ。もっとも彼女の目的は勧誘ではなく、自分の経験が誰にでも当てはまるわけではないと釘を刺しつつ、プラットフォームでの稼ぎ方を「教授」することだ。セックスワーカーとして稼いだ収入を見せびらかすことで、偏見がなくなるならなお良し。「よく言われるのよ、『私は救急医療士として人の命を救っています。なのに裸の写真でお金儲けをする人がいるなんて、フェアと言えますか?』って」とサヴァンナは言う。「そういう時、私はこう言うの。『そうね……救急医療士をして、かつ裸の写真も売ればいいんじゃない?』って」

from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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