アダルトコンテンツ拡散で手軽に稼ぐ、米国で利用者急増の18禁プラットフォーム

Photo by Standret/Adobe Stock

「ふだんの仕事は会計士なの」。会計士らしからぬ黒の口紅に、体のラインを強調したマキシドレス姿で、23歳のサヴァンナは口パクする。「会計士だと言えば、誰も疑問に思わないわ」

動画のキャプションには「(OnlyFansで)4カ月足らずで15万ドル’(約1590万円)を稼いで、家族にそれを知られたくないとき」。この後のTikTok動画で彼女は「給与明細」を披露する。コンテンツクリエイターがファンと直接やり取りして、限定コンテンツを販売できるサイトOnlyFansでの収入データだ。

サヴァンナ以外にも大勢のOnlyFansクリエイターが似たようなTikTok動画を作って、自分たちの稼ぎをひけらかしている。これ見よがしの自慢として、またネット荒らしや中傷屋を黙らせる手段として。「TikTokはOnlyFansの情報を流して、他の女の子たちからアドバイスをもらうぴったりのプラットフォームだわ」と言うのは24歳の統計学者リジー。OnlyFansでの彼女の稼ぎは3カ月で3万1000ドル(約330万円)だ。OnlyFansの収入を載せたTikTok動画は300万人が閲覧し、彼女のページでも一番の人気を誇る。

セックスワーカーたちはずいぶん前からOnlyFansを活用して、自分たちのコンテンツ(ヌードから足フェチ画像、動画までなんでもあり)をユーザーに直接販売してきた。だがCOVID-19のパンデミック発生に伴い、新たに失業者となったアメリカ人が収入源としてプラットフォームに押し寄せ、新規会員の登録数は爆発的に急増した。OnlyFansの紹介ボーナス制度の恩恵にあずかったクリエイターも多い。この制度では1人紹介するごとに、紹介されたユーザーの収入の5%が付与される(5%の特典は、以前は半永久に付与されていた。だがこの春に新規登録数が急増したことで、プラットフォームはひそかに初年度の収入に限定した。長年のOnlyFansクリエイターには残念なお知らせだ)。

以来OnlyFansは一種のトレンドとなり、大勢の人々がアカウント開設を検討している。ビヨンセはミーガン・ジー・スタリオンのリミックスでOnlyFansの名前を口にし、ベラ・ソーンやカーディ・Bといったメインストリームのセレブリティたちもプラットフォームに参入した(もっとも後者の場合、『プッシーも乳首もお尻も見せないわよ』と念を押している)。

Translated by Akiko Kato

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE