BiSHモモコグミカンパニーとオノツトムが「写真」を通じて語り合ったこと

モモコグミカンパニーとフォトグラファーのオノツトム(Photo by Tsutomu Ono)



オノツトムから見たモモコグミカンパニーの実像

モモコ:オノさんは仕事のとき以外でもカメラを持ち歩くんですか?

オノ:一応持ち歩きますよ。撮るのはコンパクトカメラでもいいし、何でもいいと思ってる。

モモコ:じゃあ、自分のことを信用してるってことですか? 自分が自分であれば、カメラも何でもいいってことなんですかね。

オノ:言い方を替えればね。自分がどのタイミングにいて、どのカメラを使うかは自分次第だけど、とにかく写せればいいって感じなんですよ。撮れれば別によくない?みたいな。

モモコ:自分の中に「これ」っていうのがあるんでしょうね。

オノ:そうそう。テクノが好きでヨーロッパのベルリンとかスペインとか行ってたときに、シェアハウスでスペイン人とアルゼンチン人と住んでて、持ってたカメラが壊れちゃったんですよ。スペインの街にあるロモグラフィーショップでショボいおもちゃカメラみたいなのを勢いで買って、それで撮って日本に帰国して写真見たら、そのショボいカメラで撮った写真のほうが思い入れあるなとか。結局使うカメラなんて関係ないじゃんって思って、カメラは何でもいいなって。ただ、そのぶん人より多くカメラを使っていると思う。取捨選択はあるようにしてるつもり。

モモコ:『クイック・ジャパン』の表紙の他に、『ロッキング・オン・ジャパン』でも表紙を撮っていただいたじゃないですか。2回目のBiSHの表紙撮影、意識的には何か変わりましたか?

オノ:ジャパンの撮影はリモートで一人ずつ撮ったじゃん。その前からメンバー単独の2万字インタビューで何人か撮ってたけど、自分が撮ってる時に感じたイメージと話してることの内容がだいたい同じ感じで。

モモコ:この人はこういう人だろうっていうイメージが一致した?

オノ:そうそう。例えば、ハシヤスメ(・アツコ)さんめっちゃマジメなんだろうなーって。撮影中もなんだかんだネタも用意してくれるし、1回目の撮影の時にぼやけていた輪郭が2回目の撮影で定まって、実際にインタビューで話してることも俺が考えてることと一緒だったりして、この子たちは素でBiSHをやってるのかもしれないと思えた。

モモコ:BiSHの撮影でしかまだ会ったことないんですけど、オノさんから見てモモコグミカンパニーってどんな人だと思いますか?

オノ:普通の子……。普通の子なんだけど、なんだろうな。……ちょっと考えていいですか。普通って言ってるのは、平凡とかそういう意味合いじゃなくて、表に出てる人間なのに普通って珍しいなって思ってるんですよ、俺。みんな変な人しかいないから。どこかネジが外れてたり、チャンネルおかしかったりする人が多い。もちろん普通の子もいっぱいいるんだけど、その「普通」とモモコグミカンパニーの「普通」は違うって感じなんだけど、その違いってなんだろうって言うと……。

モモコ:それを言葉にするのは結構難しいかもしれないですね。私はこういう仕事をしてるんですけど、芸能人になりたいわけじゃなくて……。表に出てるけど、人間の部分は失いたくないって思ってるし、ただの人間だなって思うんですよ。人間でいたいんですよ、どこまでも。

オノ:あはは。

モモコ:そういう部分が表に立ってるのに「普通」って言われてるのかなって思うんですけど、どうでしょうか。

オノ:その通りだと思いますよ。俺は誰に対しても普通の人じゃんって常に思ってるから。表に出てる人たちに対しても。みんなクレイジーなはずだっていうのは俺の色眼鏡であって、それがあることで自分の撮り方の選択肢を狭めるのがイヤなんですよね。それを思うと、モモコグミカンパニーは一対一で撮るときに、BiSHでもなくステージに立つ人でもなく、俺の中では女の子と男、みたいな関係値の写真だから、いつもの私がどこかにあるってことになるんだと思うんだけど。

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