「配信でも楽しませることや、“熱量”を伝えることはできる」―観ている側からは見えないところで、メンバー同士の支え合いがあるんですねえ。ところで、披露する曲はどうやって決めたんですか。咲良 「バンド民にはこういう曲でこういう音を出してほしい」っていうところから曲が決まることもありました。実際、「ULTRA 超 MIRACLE SUPER VERY POWER BALL」をやったのはそういう理由だったし、「眠れないナイ NIGHT!」のアレンジもぜひやってほしかったっていうのもあったし。内容が盛りだくさん過ぎて、最初はまとまると思わなかったです。
―あと、何気に大事なポイントだったのは、最後のMCで「武道館でやりたい」と宣言したことで。大黒:あの言葉は、私たちが今後どうなっていきたいかっていうことをみんなで話し合った上で入れました。
―発言自体は柚姫さんによるものだったけど、4人の意志を代表したものだったんですね。さて、この先はまだ見えないこともたくさんありますけど、今後の目標はありますか。咲良:曲を聴いたら、「あ、TEAM SHACHIっぽい」って言ってもらいたいっていうのはあります。きっと、これからの時代は配信ツールを駆使したライブやコンテンツが増えると思うんですけど、形は変わったけどTEAM SHACHIってこういう感じなんだっていう、「こういう感じ」の部分をしっかり凝縮できるようなことを続けていくのがTEAM SHACHIを好きになってもらう一番の近道だと思うし、武道館でやるために一番大事なことだと思ってます。
―そうですね。咲良:みんなすごく考えるようになったんですよ。「これはこっちのほうがいいと思う」みたいに意見を出し合うことが本当に増えたので、環境が変わったからこそ視点を変えて、考えて、っていうことを続けてたら武道館も夢じゃない!って思っちゃう。あと、柚姫が「早く見つけてほしい」って言ってたよね(笑)
大黒:ホント! なんで私たちはまだ見つかってないんだ!って。
咲良:でも、見つけてもらうためには目立たなきゃいけないからね。目立つために第一印象を濃くすること……第一印象磨きだね!(笑)
大黒:そう!
―このライブの前後で何か変わりましたか。秋本:配信ライブに対して自信がついたかもしれない。
大黒:そうだね!
咲良:「次もやれる!」って思いました。「配信ライブ、別に向いてなくないわ」って。
秋本:これまでは現地での“熱量”を大事にするグループだったけど、配信でも楽しませることや、“熱量”を伝えることはできるし、自分たちも楽しめると思ったら、もっといろいろアイデアが湧いてくると思います。
―でも、初めての配信ライブでこれだけのことをやってしまうと、今後このハードルを越えるのは大変ですね。咲良:そうなんですよ~っ!
坂本:それは本当にそう!
秋本:でも、楽しみだね。
―これが基準になるってある意味、幸せなことではありますよね。次に配信ライブをやるときに「これって、あのときよりもいいものなのかな?」っていう話し合いができるわけで。予定どおり渋公公演ができていたらどうだったかはわからないですけど、結果オーライというか、「これでよかったな」と思います。大黒:来る予定だった人は残念だったかもしれないけど、それ以上のものを見せることができたと思うのでよかったと思います。
坂本:今回は合計で約5万5千人の方が観てくださったので、これはこれで本当によかったです。
咲良:来られない方に観てもらうっていうのが配信の一番の醍醐味じゃないですか。だから、もし有観客のライブをやれるようになったときに、配信ライブを観てくれた人の数を増やすことで「TEAM SHACHIのライブを観に行きたい」って思う人の数も増えるはずなんですよ。それは有観客でライブができるようになったときに絶対に意味のあるものになると思うので、無観客配信を継続していくのは有効なんだろうなって思います。
―ところで、このサイトでやってる菜緒さんの連載ってほかの3人は読んでくれてるんですか。3人:(急にうつむく)
坂本:存じ上げてはいます……!
―あはは! 読んでないんですね!秋本:でも、菜緒の趣味ってすごいよね! ゴリゴリの奥のほうまで知ってるのがすごい。
大黒:菜緒は最初、音楽を全然聴かない子だったから、「なんかすごい子になったな……」って(笑)。メタルとかそんな激しい音楽を聴くような子じゃなかった……っていうか、「好きな歌手いた?」っていうレベルだった子が今や海外のアーティストさんまでめちゃ知ってるのがすごい。
―3人からすると一気に開花したって感じなんですね。秋本:そう思います。
坂本:そういう音楽を好きになってから、ライブとか歌に対する考え方が変わっていってるが見ててもわかるので、菜緒にいい影響を与えてると思います。
秋本:ライブの演出に関しても、「こういうことをやってる人たちがいたんだけど、私たちもできないの?」みたいなことを言ってくれたり。
坂本:そうやって打ち合わせでも率先して意見を出してくれたりするので、頼もしいです。
―なるほど。それじゃあ、菜緒さん、これからも連載がんばりましょうか。咲良:お願いします!
3人:うちの咲良をお願いします!
TEAM SHACHI(左から坂本遥奈、秋本帆華、咲良菜緒、大黒柚姫)<INFORMATION>
「SURVIVOR SURVIVOR / MAMA」
TEAM SHACHI
ワーナーミュージック・ジャパン
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『TEAM SHACHI TOUR 2020 〜異空間〜:Spectacle Streaming Show ”ZERO”』
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https://wmg.jp/team-shachi/