パノラマパナマタウン、新体制の一歩目を完成させた半年ぶりの熱狂

「思うようにいかない毎日、こんなこともできないのかみたいな中々足かせの多い毎日ですけど、あんなときがあったなって懐かしくなる日が絶対来るなと思ってます。あのとき恥ずかしかったなとか、あの時青かったなとか、あのときあんなミスしたなとか、ずっと青いのがいい」。

岩渕はそう語って、『PPT Online Studio』で制作された、パッと開けるように爽やかな楽曲「SO YOUNG」を披露した。半年以上も閉塞感の漂い続けるこの日々の中で、「デタラメも信じ抜いてみりゃそれが答えだろう」と青臭いことを突き抜けるように歌う楽曲を聴く機会も自然と減っていたかもしれない。こんな時代だからこそ、以前は自然と持つことができていた前向きな気持ちを与えてくれるエネルギーを持った1曲になった。


浪越康平

「ライブも俺ら6ヶ月半ぶりなんですよ。これまで、どうやってやっていたのか分からなくなる次元を遙かに通り越してしまうくらい時間が経ったんです。やっぱりライブって楽しいなって思います。おもろい。不要不急とか言われて、夜の町とか色々な線が引かれますけど、俺はこれ以上線を引いて欲しくないし、色々な人がいる街だし、色々な人が必要だし、俺はやっぱ音楽が必要だと思うし、これが日常だと思うし、(音楽が)急だと、必要だと思う。こんな日常が帰ってきて欲しいと思います」

MCで岩渕がそう語った後に、日常の中にあった風景を歌う「エイリアン」、「俺ism」。今となっては失われた日常を歌ったせいか、これまでよりも少しノスタルジーにも聴こえてしまうが、全力で演奏する。「俺ism」の間奏では、2本のギターの掛け合いを全身で全力で感じて楽しむメンバーの姿に思わず胸を熱くさせられた。ライブ終盤の中でも彼らの熱量は止まる所を知らず、「MOMO」では浪越もシャツを脱ぎ、岩渕は小気味よいテンポ感で今の想いを込めて歌詞を変えたラップを披露していく。”生きてるかい!”と画面向こうのオーディエンスに問いかけて始まる「めちゃめちゃ生きている」では、タノが所狭しと頭を振り乱して暴れ回る。


タノアキヒコ

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