パノラマパナマタウン、新体制の一歩目を完成させた半年ぶりの熱狂

21時を過ぎた頃、待機画面が切り替わり会場の様子が映し出された。パノラマパナマタウンの3人にサポートドラマーのオオミハヤトを加えた4人が、新宿LOFTの客席で互いを向き合う円形での布陣でサウンドチェックを済まし、Gt / Vo岩渕の「やろかい」の一言から「SHINKAICHI」でライブがスタート。イントロから浪越のギターの伸び伸びとしたチョーキングもあり、リラックスした雰囲気だ。この曲は、彼らのインディーズ時代1sミニアルバムのタイトル曲。新体制の彼らの幕開けを飾るにふさわしい曲になっている。間奏ではフロントマンの3人がマイクスタンドを超えて、円の中心で見せつけ合うように楽器をかき鳴らす。ギターに徹する浪越、飄々としながら少々やんちゃに歌う岩渕、頭と全身を大きく振ってビートを感じるタノの姿が約半年ぶりに帰ってきた。



1曲目で勘を取り戻すと、イントロから攻撃的でハジけたテンポの「Top of the Head」で勢いを加速させていく。客入りであれば会場は躍り狂う場面でなっていたであろうことが容易に想像できる、筆者もパソコンの前で身体を揺らしてしまった。激情的なギターソロと、それに続くペースダウンしたテンポで当日のライブへの想いを込めたラップのギャップもクールだった。さらに続けて「フカンショウ」を披露。ポリープの声帯手術を経て、伸びと艶がある岩渕の声による語感の良い言葉が並ぶボーカル、そしてリズム隊の絡み合いが勢いを生んで気持ちいい。赤を基調とした照明の中で、四つ打ちのノリに合わせてパノラマパナマタウン流のダンスフロアーが作り上げられていった。

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