セックスワーカーがカマラ・ハリスに慎重な理由

2020年1月31日、首都ワシントンDCで行われたドナルド・トランプ大統領弾劾裁判の上院審議に先駆けて、記者会見に臨むカマラ・ハリス米上院議員(カリフォルニア州選出)(Photo by Rod Lamkey Jr./SIPA USA/AP)



部分的な非犯罪化ではセックスワーカーの安全を守れない

部分的な非犯罪化ではセックスワーカーの安全を守れないとする研究もある。「北欧モデルの裏には、売春が選択した職業ではなく、強制された職業だという考えがあります。これが偏見をあおり、権利を妨げているのです。需要型モデル、部分的非犯罪化、呼び名はいろいろありますが、いずれも解決にはならないのは分かっています」とマックラッケン博士も言う。「安全にも、プラスにもならないでしょう」

売春の非犯罪化は民主党の予備選挙でも争点となり、バーニー・サンダース上院議員やエリザベス・ウォーレン上院議員らが何らかの形での非犯罪化を支持する立場を表明した。こうした理由から、ハリス議員の方針転換が本気だとは思わないセックスワーカーも中にはいる。「本当に非犯罪化を支持するためには、まず第一にこうした政治家が責任をもって売春への見方を改め、受け入れなくてはなりません。売春と人身売買を結びつけるのをやめていただかなくては」とMF Akynos氏は言う。「でも、政治家はそれをしたがらないんです」

公正を期すために言えば、ハリス議員は他の様々な問題での改革に乗り気の姿勢を表明している。麻薬改革に取り組んだ経歴を熱心にアピールする一方、昨年は全米レベルで大麻を合法化し、有色人種の大麻起業家に連邦政府から助成金を支給することを求めたMORE法を起案した。さらにローリングストーン誌が取材したセックスワーカー全員が、ハリス議員の姿勢にかかわらず、来る11月にはバイデン候補に投票すると言った。その一方で、売春に関するハリス議員の最近の発言を、セックスワーカーの権利擁護に「かこつけた」ものだという思いを払拭できずにいる。

from Rolling Stone US

Translated by Akiko Kato

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