Apple Musicが「ラジオ」にこだわり続ける理由

Appleが「Apple Music」のラジオプログラムのアップデートを発表。ラジオパーソナリティのゼイン・ロウがイベントの司会役を務めた。 Vianney Le Caer/Invision/AP

他のどの世代と比較しても、Z世代はラジオへの関心が低い。がしかし、Appleは、古めかしいラジオという媒体をクールなものに生まれ変わらせようとと奮闘している。

Appleと聞いてラジオステーション「Beats 1」を即座に思い浮かべる人はあまりいないだろう。「Beats 1」という名前には、それがIT大手Appleの公式ブランドの一部とみなされるだけの価値がないような、まるで独立したもののような響きがある(それに「ビート」という言葉はいまではカントリー、インディーズ、ロックではなく、ポップスやヒップホップといったジャンルを想起させるため、「Beats 1」という名前そのものには以前から違和感があった)。

米カリフォルニア州クパチーノに本社を構えるAppleの幹部たちは、ラジオというサービスに新たな命を吹き込むことでこうした状況を変えようとしている。米現地時間8月18日、同社はラジオステーション「Beats 1」の名称を「Apple Music 1」に改称すると発表した。これにより、「Apple Music 1」はApple Musicのラジオとしてリニューアルされるサービスの一部となる。さらに同社は80年代とそれ以降のヒット曲を専門とする「Apple Music Hits」と「Apple Music Country」という2つの新しいラジオステーションのローンチも発表した。

18日の朝に行われたバーチャルブリーフィングの際、Apple Musicのトップを務めるオリバー・シュッサー氏には次のような単刀直入な質問が向けられた。Appleはなぜラジオ生放送にフォーカスするのか? シュッサー氏は、今後ラジオが重要な存在になると考えているのか? シンプルだが、じつに良い質問だ。とりわけAM/FMラジオにますます無関心になっているZ世代のことを考えると、尋ねずにはいられない。

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Translated by Shoko Natori

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