最高のロックをフィーチャーした、映画史に残る名シーン30選

6位
フェイセズ「ウー・ラ・ラ」
『天才マックスの世界』(1998年)

ネタバレ注意:映画『天才マックスの世界』のラストシーンに関する記述があるため、同作品をまだ鑑賞していない方は読み飛ばすことをお勧めする。マックス・フィッシャーが作った新しい舞台劇を披露した後のパーティーで、参加者は皆ダンスフロアにいる。クロス先生はマックスの眼鏡を外し、彼の目を覗き込む。彼女はそこに死んだ夫の面影を見る。そして、映画史上最も不幸な2人のキャラクターもダンスフロアへと向かう。DJが、1973年の懐かしのパブ・ロックのレコードをかける。今は亡き素晴らしきロニー・レーンのフェイセズ時代の作品だ。マックスとクロス先生のダンスと共に、クレジットロールが流れる。最高のエンディングだ。



5位
アンドリュー・ゴールド「ロンリー・ボーイ」
『ブギーナイツ』(1998年)

信じられないほど最も悲しい映画のシーン。ポール・トーマス・アンダーソン監督は70年代のソフト・ロックを、米国全体とまでは言わないものの、作品に登場する全員へ向けた悲痛なレクイエムに仕立て上げた。ロサンゼルスにあるバート・レイノルズ演じるポルノ映画監督の邸宅で開かれている、70年代のドラッグにまみれたプールパーティー。ジュリアン・ムーア、マーク・ウォールバーグ、ドン・チードルらポルノ俳優役や、ナイトクラブのオーナー役のルイス・ガスマンらが勢揃いしている。キッチンで電話が鳴る。電話の主は誰かを探しているらしいが、目当ての人物はパーティー会場にいない。パーティーの参加者は皆、完全に破滅している。そして関わるもの全ての心を残酷に引き裂こうとしている。何と孤独で寂しいのだろう。




4位
クイーン「ボヘミアン・ラプソディ」
『ウェインズ・ワールド』(1992年)

郊外に住む負け組の仲間たちが、1台の車に乗ってイリノイ州の街外れを走る。恋人もいない、将来も暗い、行くあてもない、いつもの土曜の夜だった。誰かが「ボヘミアン・ラプソディ」のカセットテープを取り出す。すると突然彼らは負け組から、ロックのコーラスグループへと変貌する。たとえ彼ら自身だけがそう思っていたのだとしても、その時の彼らは世界一クールだった。音楽が日常生活にどれだけ役に立つものかを、こんなに楽しく示してくれた映画はない。このシーンは、ウェイアンズ兄弟の映画『最凶女装計画』などあらゆる作品で模倣された。しかしオリジナルに勝るものはない。ウェイン、ガースと仲間たちは、ガリレオとマグニフィコのコーラスを高らかに歌い上げる。


Translated by Smokva Tokyo

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