最高のロックをフィーチャーした、映画史に残る名シーン30選

26位
ザ・ドアーズ「月光のドライヴ」
『断絶』(1971年)

1955年製のシボレーに乗ったジェームズ・テイラーとデニス・ウィルソン。ロックスターの二人が、ヒット作となったモンテ・ヘルマン監督のインディー映画に登場した。究極のリアルなロードムービーだ。2人が演じるヒッピーの詐欺師がとあるニュータウンへ流れ着き、地元のホットロッド・スポットで大金の動くドラッグレースへ誘い込むカモを探す。2人がハンバーガーショップの駐車場にたむろするタフガイたちと出会うシーンではドアーズが流れ、マッスルカーの傍らで良き時代がやって来るのを待つ。しかし良き時代など既に過ぎ去った、と曲は告げる。





25位
モトリー・クルー「ホーム・スウィート・ホーム」
『オフロでGO!!!!! タイムマシンはジェット式』(2010年)

現代の最高傑作のひとつと言える。ガレージでこっそりと空想の世界に浸る平凡な負け組を演じるロブ・コードリーが、ラジオから流れる「ホーム・スウィート・ホーム」に合わせて歌いながら、トミー・リーのドラムソロを真似て車のダッシュボードを叩くシーンが、おそらく最も有名だろう。彼は本物のメタルヘッド・スタイルで、自分の内面の葛藤に向き合っている。泥酔した彼は、すっかりモトリー・クルーのメンバーになり切っているのだ。




24位
ザ・ポーグス「オールド・メイン・ドラッグ」
『マイ・プライベート・アイダホ』(1991年)

ガス・ヴァン・サント監督によるポートランド三部作の最後を飾る、米国中部地域で暮らす若い男娼の退廃的な物語。主役のリヴァー・フェニックスが、アイダホの広々とした空の下に広がる小麦畑を眺めている。「僕は道を鑑定するプロさ。生涯かけてあらゆる道を試してきた」と言うリヴァーの台詞に、アコーディオンとバンジョーが乗る。アイルランドの少年たちがロンドンで成功する物語は、まるでアメリカンドリームへの哀歌のようだ。リヴァー・フェニックスよ、安らかに。




23位
イギー・ポップ「ラスト・フォー・ライフ」
『トレインスポッティング』(1996年)

現実の世界でジャンキーは、この世で2番目に退屈な人種だ(彼らは「テレビドラマ『ガールズ』の世界がいかに非現実的かを訴える人々」というカテゴリーの人種が出現するまではナンバーワンの座を維持していた)。しかし「ラスト・フォー・ライフ」が流れる映画『トレインスポッティング』のオープニングの乱痴気騒ぎは、登場するスコットランドのドラッグ中毒者をも滑稽な人間に思わせる。ユアン・マクレガーと彼の悪友たちが通りを駆け抜け、警察官の追跡を躱し、まともな人生を選択している愚かな人々を笑い飛ばす。


Translated by Smokva Tokyo

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