世界3大レコード会社、来年1月まで在宅勤務継続を決定

世界3大レコード会社は、従業員に年内は在宅勤務を継続するように要請(Photo by Getty Images)

米市場を牽引するIT企業に続き、世界3大レコード会社のユニバーサルミュージック、ソニー・ミュージックエンタテインメント、ワーナー・ミュージック・グループが従業員に対して年内は在宅勤務を継続するよう要請した。

来年お会いしましょう! ここ数日のうちに世界3大レコード会社のユニバーサルミュージック(以下、ユニバーサル)、ソニー・ミュージックエンタテインメント(以下、ソニー)、ワーナー・ミュージック・グループ(以下、ワーナー)は、米国勤務の従業員に2021年1月まで在宅勤務の継続を呼びかける内容の内部メモを発信した。

本誌が入手した3社の内部メモには、米国における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の新規感染者がいまだに出ているため、従業員の年内のオフィス復帰の目処が立たないと書かれていた。

テイラー・スウィフト、ドレイク、ビリー・アイリッシュ、エルトン・ジョンといったアーティストを擁するユニバーサルは、米現地時間7月28日の夕方に従業員に次のように告知した。「早くて2021年1月末まで(これを超える可能性もあります)は、従業員の米国オフィスへの大々的な復帰を見送ることが現時点での最良の判断だと考えています」。

ブルーノ・マーズ、カーディ・B、レッド・ツェッペリンなどのアーティストを抱えるワーナーも米現地時間7月29日に従業員にメッセージを発信。当初は9月頃を目処に大半の従業員のオフィス復帰を予定していたものの、「早くても米国オフィスへの復帰は来年1月、英国オフィスへの復帰は10月まで延期せざるを得ません」と発表した。

「私たちは、リモートワークで何が可能かを証明してきました。これは、誰よりも先にオフィスに戻ろうとするのではなく、物事の発展を見守ることができる証です」とワーナーは従業員に告げた。

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29日の夜遅く、リル・ナズ・Xやオジー・オズボーンといった人気アーティストを抱えるソニーは、「暦年が終わるまで」に米国オフィスに戻ることを期待しないでほしいという内容のメールを従業員に送信した。一部の社内ミーティングは継続して行うものの、これらのミーティングは政府が定めたガイドラインに則ったものとなる。「こうしたミーティングへの参加が求められる場合は、各部門のリーダーから事前に知らされます。オフィスで行われるミーティングへの参加に懸念がある人は、リーダーと相談する時間が十分あるということです」とソニーの社内メールには書かれていた。

世界3大レコード会社が在宅勤務を継続するというニュースは、大手IT企業による同様の判断に続くものである。米国で外出禁止令が出されてからわずか2カ月内にSpotifyは全従業員に対して「今年いっぱい在宅勤務を続けるかどうかという判断は、あなたに委ねられています」と告げている。2週間前、Amazonは「在宅でも効率良くできる作業についてはテレワークを許可する」と希望者に対して1月8日までの在宅勤務を認めた。8月3日には、Googleも大多数の従業員に対して2021年7月までのリモートワークを許可した。

Translated by Shoko Natori

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