80年代にポップ化した、プログレ出身アーティストの名曲10選

ラッシュ「The Spirit of Radio」

ラッシュは70年代にリリースしたアルバム『西暦2112年』や『神々の戦い』でプログレという音楽を限界にまで発展させた。そして、80年代の彼らはこの楽曲で自らの音楽を改革し、主流ラジオ局の酷さを嘆き悲しんだのである。ところがラジオ局がこの曲を受け入れるという奇妙な現象が起き、ラッシュの音楽がポップス・ファンという新たなオーディエンスにお披露目されることになった。




イエス「ロンリー・ハート」

南アフリカ人ギタリストのトレヴァー・ラビンが「ロンリー・ハート」を作ったとき、彼はまだイエスに加入する前だった。しかし、当時すでに活動停止状態だったプログレ・バンドのメンバーたち(ヴォーカルのジョン・アンダーソンも含まれる)とこの曲をレコーディングしたのである。そうやって出来上がった曲のキャッチーさは誰の目にも明らかで、アトランティック・レコードはマーケット戦略の一環として「イエス」というバンド名を復活させることにした。チャートの1位に急上昇し、終わりなきイエス物語に新たな章を記すきっかけとなったのがこの曲である。




エイジア「ヒート・オブ・ザ・モーメント」

キング・クリムゾンのジョン・ウェットン、イエスのスティーヴ・ハウ、ELPのカール・パーマー、バグルズのジェフ・ダウンズが1982年に集結して、MTV時代のプログレ・スーパーグループを結成した。グループ名はエイジア。リリースまもなく「ヒート・オブ・ザ・モーメント」がチャート4位に駆け上がり、アメリカで最もホットな新バンドとなった。


Translated by Miki Nakayama

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