マドンナにInstagramが警告、新型コロナの怪情報を拡散

マドンナ(Photo by Kevin Mazur/Getty Images)

COVID-19の誤情報を広めたとして、Instagramがマドンナの投稿に警告。彼女は抗マラリア薬ハイドロキシンクロロキンで患者を治療したと主張し、多くの病気の原因は「悪魔の精液」だと信じるいわくありげな医師の動画をシェアしていた。

COVID-19に関する間違った情報を広めたとして、画像共有アプリInstagramから警告を受けていたマドンナが、問題の動画を自身のアカウントから削除した。

動画はヒューストンを拠点に活動するステラ・イマニュエル医師が、ワシントンDCで企画した集会で演説したときの映像。右派団体Tea Party PatriotsとつながりのあるAmerica’s Frontline Doctorsというグループが主催した集会で、イマニュエル医師は「マスクは不要」と述べたうえで、自分はマラリアの治療薬ハイドロキシクロロキンで何百人のコロナウイルス患者を治癒したと主張した(衆知の通り、イマニュエル医師はCOVID-19以外にも、多くの病気の原因は夢の中で悪魔と性交して「悪魔の精液」が体内に広がったため、といった説を支持している)。

マドンナはイマニュエル医師の動画を「真実が我々を自由にする!」というキャプション付きで投稿。最後は医師を「私のヒーロー」と称えて締めくくった。途中でマドンナは、COVID-19のワクチンは「何カ月も前からすでに完成していた」が、「ワクチン研究が長引くほど得をするような実力者」が邪魔しているのだ、という間違った主張をした。「彼らは恐怖で世間を支配し、富める者をさらに豊かに、貧しい病人はますます病むように仕向けている」とマドンナ。

マドンナがこの動画をアカウントから削除するまで、投稿には「これは偽情報です。独立機関が事実確認を行いました」というメッセージとともにぼかしがかけられた。

●【画像を見る】「これは偽情報です」マドンナの投稿はどんなものだった?

ローリングストーン誌の取材依頼に対し、マドンナの代理人からは返答は得られなかった。

マドンナが投稿した動画は、America’s Frontline Doctorsの集会のもようを収めた複数の動画のひとつ。ニューヨークタイムズ紙によると、保守派のソーシャルメディア・アカウントで瞬く間に広まった後、大々的に拡散された。有名なところでは、ドナルド・トランプ・Jr.もTwitterでイマニュエル医師の動画をシェアしていたが、ソーシャルメディア側はツイートを削除するよう同氏に要請し、アカウントの一部機能を12時間制限した。ドナルド・トランプ大統領は息子のツイートに加え、動画のリンクを張った他のツイートもリツイートしていたが、いずれもすでに削除されている。

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From Rolling Stone US.

Translated by Akiko Kato

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