長州力、音楽遍歴と人生のあり方を語る「自分をマッチメイクして生きていった方がいい」

ー海外武者修行では、最初にドイツに行かれたんですよね。ドイツでは音楽に触れる機会ってあったんですか?

長州:我々は一度海外に出ちゃうと、最低でも数か月ぐらいは同じところにいるんですよ。それで、たまたま宿泊していたところが、1階がパブになっているところで。夜仕事が終わって帰ってくると、賑やかに音楽がかかっていてみんなビールを飲んでいて。2階の部屋で疲れて横になっていても、そういう音が聞こえるから、下に行ってビールなんか飲んでいると、親しくしてもらって。なんていうのか、ドイツの民謡っぽいのかな? ビールを飲んで、みんなで酔っぱらって。

ー肩を組みながら歌ったり?

長州:そうそう。ドイツではそういう日が多かった。自分もみんなが盛り上がってる中に無理やり引き込まれて(笑)。そういうのが多かったですね。

ーその後、いったん帰国されて、1975年にアメリカのフロリダ州に行ったんですね。

長州:そうです。フロリダのタンパというところで、ほとんど日本人はいないんですよ。ただ、1人だけトランプ(元レフェリーのタイガー服部氏のこと)という男がいて。彼は明治大学出身で、我々体育会系からすれば先輩なんだけど、タンパには結構長く住んでいて。僕は英語も何もできなかったし、毎日彼が訪ねてきてくれたんです。それからですよね、向こう(アメリカ)にだんだん感化されてきて。タンパは1年中夏ですからね。陽気な環境的にもどこでも音楽が流れているし。

ーその頃に、タンパスタジアムでサンタナのコンサートを観たそうですね。

長州:そう、最初に観たコンサートがサンタナ。これは記憶が逆になってるんだけど、僕が大学4年ぐらいのときに、パチンコ屋に入ったら、サンタナの曲が流れていたんですよ。どこに行っても「ブラック・マジック・ウーマン」(フリートウッド・マックのカバーで全米4位の大ヒットを記録)という曲がかかっていたから。でも、それがサンタナの曲だっていうのは、当時は全く知らなかったんですよ。それで、タンパにいたときに正男(こちらもタイガー服部氏のこと)が「今日、こういうコンサートがあるから行こう」って誘ってくれて。そのときに初めてコンサートに行って、サンタナを見たんですよ。


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