リンゴ・スターが明かす、80歳でもエネルギッシュな理由とビートルズにまつわる思い出

なぜリンゴはこんなに若々しいのか?

ー80歳どころか、10歳も20歳も若く見えますよ。面白いものですね、子どもの時はずっと病気がちだったのに、ここまで長生きするなんて。

リンゴ:たぶん、病気がバネになったんだろうな。運動も長いことしていなかったし。ナイトクラブでは運動してたがね!(笑)でも今は違う。運動するようになったんだ。隣の部屋はジムになってて、週に3日、時には6日運動している。それと、実はウォーキングもするんだ。最初にウォーキングを始めたのはモンテカルロに住んでいた時だ。港まで歩いて行って、戻ってきて、地元のレストランに入って煙草をふかし、ダブルエスプレッソを1杯。煙草はもうずいぶん前に辞めたが、ダブルエスプレッソの方は今も続いている。それにベジタリアンだ。食事の際にはブロッコリーを欠かさず食べて、朝は必ずブルーベリー。体にいいと思ったことをやってるだけさ。

ー80歳になった感想は?

リンゴ:80? おいおい、この辺りじゃあ俺はまだ24歳だぜ(笑)。良くもあり、悪くもあり、ってとこかな。確かに80歳、ずいぶん年を食ったもんだ。「えっ?」という感じだ。全然違う。70歳の時は気楽だった。ニューヨークシティのラジオシティ・ミュージックホールでポールがサプライズで出てきて、一緒にプレイしてくれたのは最高だった。一番辛かったのは40歳の時じゃないかな。40代を迎えるっていうのは――ほら、「ライフ・ビギンズ・アット・40」っていう曲の通りさ。とにかく辛かった。今年はなるようになるだろう。とても小規模なお祝いになるだろうがね。みんな「俺はまだ79歳だ」とか言うのは、来年ちゃんとお祝いしたいと思ってるからなのさ。

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ー「ライフ・ビギンズ・アット・40」というタイトルの曲は2曲あります――ひとつはずいぶん昔の曲、もうひとつはジョンがあなたのために書いた曲ですよね?

リンゴ:彼は俺のために「ライフ・ビギンズ・アット・40」を書いたわけじゃないと思うけどな?

ー少なくとも、この点に関してはあなたのほうが詳しいでしょう。

リンゴ:彼が俺のために書いてくれた中で一番の傑作は「アイム・ザ・グレイテスト」だと思う。ああ、まいったな。あいつがいなくて寂しいよ。彼、それからジョージも。今も2人のことを思い出すよ。でも俺にはまだ1人兄貴がいる。俺たちはまだまだ元気だ。


Translated by Akiko Kato

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