英政府、8月から屋内コンサート施設営業再開を許可

英文化省は、観客のソーシャルディスタンスを確保したうえで8月1日から全国の屋内コンサート施設の営業再開を認めた。(Photo by WireImage)

8月より、万全の安全対策を講じたうえで全国の屋内の劇場、ライブ会場、イベント施設はふたたび観客を入れて稼働できるとイギリスのデジタル・文化・メディア・スポーツ省が発表した。

現地時間7月17日、デジタル・文化・メディア・スポーツ省(以下、英文化省)は観客同士が社会的距離を保つための安全プロトコルを守ることを前提に、8月1日から全国の屋内コンサート施設の営業再開を認めると発表した。

ボリス・ジョンソン英首相と文化省相のオリバー・ダウデン氏は、ロンドン交響楽団によるパイロット・プログラムの成功を受け、イギリスのCOVID-19再開計画のフェーズ4の一環として「劇場やミュージックホールをはじめとする施設」が今後は屋内に観客を入れて再開することを認めるという内容の声明を出した。

「イギリスの舞台芸術は世界屈指であり、ソーシャルディスタンシングとともに屋内施設の営業再開に向けて大きな前進ができたことを嬉しく思っています。8月からは、万全の安全対策を講じたうえで全国の屋内の劇場、ライブ会場、イベント施設はふたたび観客を入れて稼働できます」とダウデン氏は声明を発表した。

「これは、政府による15億7000万ユーロ(約1920億円)規模の救済支援とともに日常生活に戻るための歓迎すべき一歩です」。

営業再開に向けて、屋内施設には収容人数の削減、客席のソーシャルディスタンスを確保するためのチケットの枚数限定発売、施設内の徹底した清掃、電子チケットの導入、「パフォーマー、指揮者、ミュージシャンは可能な限りソーシャルディスタンスを保つ」といった条件が必須となる。

さらに英文化省は、再開計画のフェーズ5ではイベント施設はより多くの観客を入れて営業できるようになると言い添えた。

屋内施設の営業再開計画をめぐるこの度の発表は、イングランド北東部ニューカッスルにオープン予定の「世界初のソーシャルディスタンス音楽会場」として話題の競馬場級の大きさを誇る野外アリーナで8月に開催されるイベントにスーパーグラス、ザ・リバティーンズ、トゥー・ドア・シネマ・クラブの出演が決定した後にもたらされた。

「ロックダウン中は、数えきれないほどの多彩なアイデアと解決策を提案されました。そのなかにはどうしようもないものもあれば、許容できるものもありましたし、非常に良く考え抜かれたものもありました」とザ・リバティーンズのマネージャーを務めるデイヴ・ヴィアンキ氏はローリングストーン誌に語った。

「ニューカッスルで予定しているライブに関しては、とても良く整備されていて、徹底して考え抜かれているように思えます。人々が実際にきちんとお金を稼げるのであれば、お金という問題はイベントの良し悪しに比べると小さな問題です。まだやっていないので、なんとも言えませんけどね。分け隔てられた複数の小ステージというアイデアは結構気に入りましたが、そのせいで観客とアーティストのあいだに変な空気が生まれてしまうおそれもあるでしょう。でも、いくつもの提案のなかでこのアイデアは私が見たもののなかで最善であったことはたしかです」。

Translated by Shoko Natori

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