憂歌団とTHE BLUE HEARTSのライブ盤から見る日本のブルース

先ほどの憂歌団の曲にも、メンフィスが出てきましたからね。ヒロトさんのインタビューを読んでいると、ブルースシンガーの名前がいっぱい出てきます。そして去年、ヒロトさんと勘太郎さんがブギ連というブルースデュオを組んで『ブギ連』というアルバムを出しました。これが素晴らしいんです。勘太郎さんのブルースのギターとヒロトさんのボーカルなんですけど、ヒロトさんの声って決してブルース声じゃない。木村さんみたいにこれぞブルースという声ではないんですけども、ヒロトさんのあの声で歌うブルースと勘太郎さんのギターがものすごく合っていて。こういうブルースのアルバムが出たんだと思った記憶があります。アルバム『ブギ連』、機会があればぜひ耳を通してみてください。それでは最後の曲「TRAIN-TRAIN」。

TRAIN-TRAIN / THE BLUE HEARTS

魂のライブ盤ということで憂歌団とTHE BLUE HEARTSをお送りしましたが、ブルースってどういう音楽なんだろうと思った時にこんな歌詞を引用するとどうでしょう。「弱い者が夕暮れ さらに弱い者を叩く その音が響き渡ればブルースは加速していく いい奴ばかりじゃないけど 悪い奴ばかりでもない」という音楽。説明になってるか分かりませんが、2020年夏の世界の歌だなと思いました。THE BLUE HEARTSの1988年の曲「TRAIN-TRAIN」。1994年の武道館での収録、最後のTHE BLUE HEARTSと言ってもいいのかもしれません。

Rolling Stone Japan 編集部

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