永久不滅のパンク・アルバム 人気ベスト10

セックス・ピストルズ(Photo by Adrian Boot/Photoshot)


4位 ザ・クラッシュ『白い暴動』


ラモーンズの最初の2枚のアルバムは、本国アメリカでの控えめな成功とは対照的に、イギリスでは若者を中心に大きな反響を呼び、彼らのイギリスでの初ライブは星の数ほどのパンクバンドを生んだと言われている。その中でもとりわけ大きな成功を収めたのが、セックス・ピストルズとも関わりがあったバーニー・ローズが架け橋となって結成されたザ・クラッシュだった。4人のメンバーは互いに面識がなかったが、ミュージシャンとしての相性は抜群で、ジョー・ストラマーとミック・ジョーンズのコンビは次々と優れた曲を生み出していった。1977年発表のデビューアルバム『白い暴動』においては、「白い暴動」「反アメリカ」「出世のチャンス」といったバンド初期の代表曲を含む、ほぼ全ての収録曲が2人の共作となっている。本作は発売と同時にイギリスでは大きな反響を呼んだが、アメリカでリリースされたのはその2年後だった。



3位 ザ・ラモーンズ『ラモーンズの激情』


ラモーンズのデビューアルバムの制作に携わった人間の誰一人として、本作が音楽史に残る名盤となることを予想していなかった。レコード会社が用意した予算はわずか7000ドルであり、制作期間として与えられたのは数日だったと言われている。「レコーディングエンジニアは俺たちのやろうとしていることがまったく解せない様子だった」トミー・ラモーンが逝去する直前の2014年、彼はローリングストーン誌のインタビューでそう語っている。「彼は俺たちが同じ曲を何度もレコーディングしていると思ってたはずだよ」実際にはそのレコーディングで、彼らは「ブリッツクリーグ・バップ」「ジュディ・イズ・ア・パンク」「トゥモロウ・ザ・ワールド」といった名曲の数々を残したのだった。「トゥモロウ・ザ・ワールド」における「俺はナチの信者 祖国のために戦うぜ」という歌詞はレコード会社の人間の表情を曇らせたが、幸いにもリリースを思いとどまるには至らなかった。ビルボードでは最高111位どまりだったものの、その頃からサイア・レコーズはバンドが秘めた可能性を信じるようになったとされている。もし彼らがバンドとの契約を早々に打ち切っていれば、現在の音楽シーンは大きく異なる様相を呈していたに違いない。


Translation by Masaaki Yoshida

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