数年前、ある先輩ミュージシャンと話しているときに、ももクロの話からニルヴァーナの話題になりました。その先輩ミュージシャンが「Smells Like Teen Spirit」を初めて聴いたときに「ロックのリズムじゃない!」と感じて、とても衝撃的だったとお話していたのが印象に残っています。
スタジオ練習にドラマーが遅刻した際など、遊びで「Smells Like Teen Spirit」のドラムを叩いたりするのですが、ドラムだけ抜き出すと、サブディビジョンが16分音符かつシンコペーションのパターンゆえに、わりとパーディ的あるいはブレイクビーツ的なリズムに感じます。パーディがドラムを叩いているアレサ・フランクリンの「Rock Steady」のブレイク部分に近い。また、最後のキックをスネアに変えてテンポを落としてややハネたフィールで演奏するとミーターズのジガブー的なパターンになりますね。
「MMMBop」のヴァース部分のアレンジは「Smells Like Teen Spirit」以降の曲という感じがします。「Smells Like Teen Spirit」はボストンの「More Than a Feeling」の類似を指摘されたとのことですが、カート・コバーンが言うように、両曲ともにキングスメンの「Louie Louie」のクリシェです。そういう意味では「MMMBop」のヴァースも「Louie Louie」タイプと言えます。