ボブ・ディラン最新語録「人の関心を集めたきゃセックス、政治、殺人に限る、それが問題だ」

リトル・リチャードとロバート・ジョンソン

「リトル・リチャードは偉大なるゴスペル・シンガーだった。だがゴスペルの世界ではアウトサイダー、もしくは不法侵入者と見なされ、受け入れられなかった。一方、ロックンロールの世界は彼が「グッド・ゴリー・ミス・モリー」を永遠に歌うことを望んだ。彼のゴスペルはどちらの世界からも受け入れられなかったのさ。シスター・ロゼッタ・サープも同じだったと思う。どちらもそんなことに構うことなく、やってたように見える。かつてなら、高潔な品性の人と呼ばれていたような人間さ、二人とも。誠実で、才能に溢れ、自分を知っていた。外からのどんなことにも揺らがない。そんな人間だったよ、リトル・リチャードは」

「それはロバート・ジョンソンもだ。もっとかもしれない。ロバートはこれまでで最も独創的な天才の一人だ。当時、彼にはおそらく聴衆はいなかったと思う。あまりに時代の先を行っていて、いまだに誰も追いつけていない。今日では最も高い地位に祭り上げられているが、あの時代、彼の曲は聴く者を混乱させたに違いない。偉大な人間は、自分の足跡だけを追う。そのことの良い例だ」

●リトル・リチャードはなぜ偉大なのか? レノン、ディラン、ボウイも愛した反逆児の功績

フォークのトラディションに閉じ込められているのか?

ジョン・レノンへ捧げ「ロール・オン・ジョン」を歌ったが、他にバラードを書いてみたい人物はいるか?の問いに対し、

「ああいう曲は、突然、どこからともなく生まれるんだ。書こうと思って書いたことは一度もない。とは言うものの、なんらかの理由で、自分の無意識の中に常に存在する人物は何人かはいるものだがね。曲の中で特定の名前を挙げていたとしても、それは意図的に書いたものではない。どこかから落ちてくる。なぜ、彼らのことを書いたんだ、と周りが驚くのと同じくらい、私自身も驚かされる。フォークのトラディションには、そういった”人”のことを歌った曲の長い歴史がある。ジョン・ヘンリー、ミスター・ガーフィールド、ルーズベルト。私もそのトラディションに閉じ込められているだけかもしれない」

●ボブ・ディランが語るフロイドさん殺害事件とコロナ禍について

NYタイムス紙web版で公開された全文は以下より
https://www.nytimes.com/2020/06/12/arts/music/bob-dylan-rough-and-rowdy-ways.html 



<INFORMATION>


『ラフ&ロウディ・ウェイズ』
ボブ・ディラン
ソニー・ミュージックジャパンインターショナル
 2020年7月8日発売

●E式W紙ジャケット
●解説・歌詞・対訳付
●SICP6341-2(CD2枚組)
●定価:3000円+税

<収録曲>
DISC ONE
1.アイ・コンテイン・マルチチュード
2.偽預言者
3.マイ・オウン・ヴァージョン・オブ・ユー
4.あなたに我が身を
5.ブラック・ライダー
6.グッバイ・ジミー・リード
7.マザー・オブ・ミューズ
8.クロッシング・ザ・ルビコン
9.キーウェスト(フィロソファー・パイレート)

DISC TWO
1.最も卑劣な殺人



▼再生・ご購入はこちら
https://sonymusicjapan.lnk.to/BobDylan_RRW  

■日本オフィシャル・サイト
http://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/

■海外オフィシャル・サイト
https://www.bobdylan.com/

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